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観光客の目線で見た和歌山

研究員  東野 正裕

1.ちょっと寂しい返事

みなさんは、和歌山というと何をイメージされるでしょうか。和歌山というと、南高梅、有田みかん、柿。
他には浮かばないって。
いえいえ、他にもまだまだよいものが、和歌山にはたくさんあります。

私は、これまでに何度も和歌山を訪れたことがありましたが、仕事でこちらに赴任してきた時に、
  「和歌山のよい所は?」
という素朴な疑問をあらためて感じました。どこへいっても、お国自慢の2つや3つはあるものです。

「和歌山にはどんな素晴らしい所があるのだろうか?」と、期待に胸をふくらませて、和歌山市在住の知人に聞いてみますと、こんな返事が返ってきました。
  私:「和歌山にはどんな良い観光地がある?」
  彼:「観るところなんか全然ないよ。」
何とも寂しい返事が返ってきました。

その後、和歌山に赴任してきてからも、あちらこちらで、同じ質問をしましたが、殆どの人から返ってくる答えは同じ返事でした。
さらに、観光地に詳しいはずの和歌山市内のタクシー運転手にも聞いてみたところ、これまた同じ答えが返ってきた時には、驚きのあまり絶句してしまいました。

さらにもっとたくさんの人に聞き、「和歌山の観る所、いっぱいありますよ。マリーナ・シティとか、・・・」とおっしゃる方にやっと出会いましたが、よくよくお話を聞くと、その人は他府県出身の方でした。

和歌山の人はすごく謙虚なのか、地元を褒めることに控えめだと思います。
それとも、本当に和歌山にはよい所はないのでしょうか?
いえいえ、決してそうではありません。

ホームページを見てみますと、和歌山で観光したくなる所が一杯載っております。高野山や熊野はいうにおよばず、和歌山市内でも和歌山城、友ヶ島、和歌浦天満宮、マリーナシティ、紀三井寺など、観光地が幾つも散在しています。

他にも、残念に感じたことがあります。
例えば、紀中に和歌山県の『朝陽・夕陽100選』にあげられている海岸があります。

みなべ町のうめ振興館に行く途中、ドライブインで昼食をとった後、観光バスの発車まで時間があったので、周りを少し散策していると、駐車場の端に目立たない石碑がポツンとありました。何かなと思ってみると、この海岸が夕陽100選に選ばれていることが石碑に書かれておりました。
「ああ、そうか。ここがホーム・ページで見た場所だったのか」と初めて、気が付きました。
残念な事に、このドライブインでは何のPRもしていないようでした。

また、帰りに同じドライブインを通ると、夕方にもかかわらず、レストランはもうとっくに店じまいした後でした。
折角美しい夕陽が見られるのですから、夕陽の美しさをPRして、夕方もレストランを営業できないものかと、非常に残念に思いました。人のいない海岸に、ただ美しい夕陽が沈んでいく様子は少しもの悲しく感じました。

和歌山の商店主は、待ちの営業で、新しいことを始めようとしない保守的な人が多いと聞きます。裕福で必死に商売しなくても暮らしていけるということが背景にあるように思います。

確かに、和歌山の人はお金持ちが多く、県別の平均資産総額でも和歌山は上位で推移してきました。
待ちの営業のため、先程のレストランや一部の観光地の商店主など、ビジネス・チャンスを逃しているケースがしばしば見受けられます。

よく、海外に行くと、視野が開けるといいますが、これからの和歌山は逆に海外から来る人を意識していく必要があります。
外から、特に外国人観光客から見た和歌山を意識して、どうアピールしていくかという事に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。

2.知っていますか?

わかやまし観光ガイド
わかやまし観光ガイド

皆さんは、和歌山市内にいくつも温泉があることをご存じでしょうか?

『わかやまし観光ガイド』によると、加太淡嶋温泉、萬葉温泉(和歌浦)、紀州黒潮温泉(和歌山マリーナシティ)など6つもの温泉が載っています。

ここで少し、『わかやまし観光ガイド』をご紹介します。フルカラー70頁という充実した内容で、観光案内所などで無料配布されています。内容は、素晴らしく充実していて、和歌山にこれだけの観光地があったんだと感心するほど、いろいろな所が載せられています。

書店で売られている観光ガイドブックの殆どが南紀・高野山・熊野に重点がおかれていて、和歌山市の観光地について書かれている本は少ない上に、『わかやまし観光ガイド』ほど多くの観光地について書かれているガイドブックは見あたりません。

『わかやまし観光ガイド』を読めば、和歌山市の観光地について一通りの知識を得る事ができるので、和歌山市民には読んで欲しい内容です。

特に、タクシー・バス運転手など観光客に接する機会の多い人は、是非とも、知っているべき内容が書かれています。

この観光ガイドの表紙には、紀州徳川家の名城『和歌山城』が描かれています。
そして、表紙をめくると、夜の和歌山城が描かれていて、表紙ページと切り抜きになっている点がとても面白いです。

各地域において、歴史を感じさせてくれる古い建築物やお城は、とても価値のある地域の財産です。特に、お城はその地域の歴史に触れる事ができる場所であり、天守閣からは周囲を見渡す事もできます。どの城下町に行ってもお城から町を一望することが、その町を知る第一歩だと思います。

『和歌山城』は歴史も古く、全国有数の立派なお城です。周囲の様々な建物からいろいろな角度でお城を見られることも魅力の一つです。

正面の和歌山市役所からの眺め、東急イン、ホテルアバロームなど周囲のホテルからの眺めはそれぞれ本当に魅力あるものです。

4月には、市役所の東側に、ダイワロイネットホテル和歌山がオープンしました。まだ、ホテルの上層階には登っておりませんが、おそらくそこからの眺めも素晴らしいものでしょう。

特に花見や紅葉の季節の眺めは、また格別なものがあります。

「皆さんは、花見以外で、これまでに何度和歌山城を訪れられたでしょうか?」
「また、周囲の建物の上から和歌山城の花見をご覧になったことはあるでしょうか?」

是非、和歌山の名城をもう一度、別の角度からご覧になってほしいと思います。
見慣れた景色をもう一度見つめ直せば、また新たな素晴らしい発見があるかもしれません。

和歌山城 和歌山城
和歌山城

3.和歌山のおもしろさをご紹介

高野・熊野が2004年7月に『紀伊山地の霊場と参詣道』世界遺産登録されました。

高野山は世界遺産登録される以前から多くの方が来訪していましたが、残念ながら、熊野はこれまで全国的にはあまり知られていませんでした。

熊野は世界遺産登録され、全国的に有名になりました。特に、テレビの放送を見て、「是非、訪れたい。」と関東からも大勢の方が熊野を訪れました。その熊野も、2003年までは和歌山県外にこれほどよく知られていませんでした。和歌山には他にも熊野のように良い観光資源が、あまり知られずに埋もれています。

和歌山市民が、みんな行っているという程、有名でない観光地をご紹介したいと思います。

先程の「わかやまし観光ガイド」などから、変わったものや面白いものを中心にご紹介します。皆さんはいくつの場所を訪れたことがあるでしょうか?

[写真提供:和歌山市観光課他]
(写真をクリックすると別窓で大きな写真が表示されます)

(1)紅松庵(コウショウアン)
紅松庵 紅松庵

和歌山城の紅葉渓庭園にある庵で、故松下幸之助氏が寄贈されました。

中では、和服姿の女性がていねいに抹茶を点ててくれます。和歌山城に登った後、ちょっとくつろぎに寄ってみてはいかがですか。

小鳥の声を聞きながら、ほっと静かな時を過ごすと、また歩き出す元気が湧いてきます。

(2)友ヶ島〔沖ノ島〕
友ヶ島 友ヶ島

友ヶ島は、瀬戸内海国立公園の中にある4つの島の総称で、定期船が着くのは最も大きい沖ノ島です。この島には、珍しい湿地帯植物群など自然が豊富で、キャンプ地としても親しまれています。

また、2004年に土木学会選奨 土木遺産にも認定された「友ヶ島砲台群」を始め、珍しい建物も観る事ができます。

(3)淡嶋神社(加太)
淡嶋神社 雛流し

淡嶋神社は、薬の神様とされる少彦名命(すくなひこなのみこと)を祭り、婦人病や安産祈願など「女性のための神様」として知られています。

2月8日の針供養、3月3日の雛流しの神事が有名で、全国から大勢の人が集まります。雛流しでは、全国から寄せられた人形が白木の舟で流されます。

(4)矢宮神社
矢宮神社

信長軍の攻撃を撃退した雑賀衆が、勝利を喜び、矢宮神社で念仏とともに狂ったように踊ったことから雑賀踊りの発祥の地と云われています。

また、見て楽しいやたがらすの絵馬を、旅の思い出に奉納されてはいかがでしょうか。

(5)弥勒寺山城跡(秋葉山公園)
顕如上人卓錫の碑

矢宮神社のすぐ近く、秋葉山公園にはアスレチック場もあり、子ども達に親しまれている場所ですが、その昔は弥勒寺があり、本願寺顕如上人とともに雑賀衆が、信長と対峙した場所です。

展望台からは周囲が一望に見渡せます。また、山頂には顕如上人卓錫の碑が立っています。

(6)和歌浦

和歌浦は、雑賀崎と共に日本の夕陽百選にも選ばれている風光明媚な所です。

和歌浦

この地域には、東照宮、和歌浦天満宮、玉津島神社など、歴史を感じさせてくれる所が一杯あります。

また、新しいモダンな建物として、芸術文化の市民活動支援施設「和歌の浦アート・キューブ」(写真)もあり、周囲の自然や街並みと美しいコントラストを織りなしています。

(7)不老橋
不老橋 不老橋

和歌浦にある不老橋は、大変珍しい江戸時代のアーチ型石橋で、勾欄部分の彫刻が素晴らしい。

また、夕暮れの不老橋は、なんとも情緒深い光景で、散策を楽しむにはもってこいです。

左の写真は、奠供山(てんぐやま)上からの撮影で、手前が不老橋、奥に芦辺橋と新旧の橋が並んでいます。

(8)中野城跡
中野城跡

中野城は、信長の紀州攻めの際、雑賀城の出城として激闘を繰り広げた城です。現在、城壁の一部が残されています。

かつて、激闘が繰り広げられた場所が、和歌山市民のよく知るパームシティーのすぐ裏にあるという事は、すごく不思議な気がします。

(9)太田城跡・小山塚

太田城は、和歌山駅の南東側にある来迎寺周辺にありましたが、秀吉に水攻めされ、落城しました。

太田城跡 小山塚

来迎寺境内には、悲運の太田一族を慰めるように碑が立っています。(写真左)

また、太田左近らの武将を葬られたとされる小山塚(写真右)がすぐ近くに建てられています。

現在、太田城の大門だけが、大立寺に移築されて残っています。

(10)専光寺
血槍洗い手水鉢

信長と戦った雑賀孫市が、鷺の森の合戦で、血の付いた槍を洗ったとされる「血槍洗い手水鉢」が、専光寺に残されています。

(11)雑賀衆

雑賀衆は、戦国時代の和歌山の戦闘集団で、信長、秀吉と戦いました。

元亀元年(1570年)に始まった信長の石山本願寺攻めに、雑賀孫市を初めとする雑賀衆が本願寺側の援軍として参戦しました。

本願寺攻略のままならなかった信長は、天正5年(1577年)に兵10万によって紀州の雑賀攻めが行われましたが、雑賀衆の抵抗は続き、信長と本願寺の戦闘は、天正8年(1580年)まで続きました。

その後、秀吉と家康の小牧・長久手の戦いの頃、雑賀衆が家康方についており、秀吉の反感を買い、天正13年(1585年)秀吉軍6万によって紀州侵攻が行われました。

秀吉軍により、根来寺と太田衆を主力とする雑賀衆の連合軍は敗北し、秀吉が紀州を統一しました。この時、秀吉が弟の秀長に命じて築城させた城が和歌山城です。

(12)雑賀孫市郎(沙也可)

雑賀孫市の息子、雑賀孫市郎は、石山本願寺と信長との合戦に参加し、秀吉の紀州平定後は、秀吉に従軍した人物です。

小説家の神坂次郎先生によると、秀吉の朝鮮出兵の従軍時、秀吉への反感から朝鮮側に味方し、沙也可(韓国名:金 忠善)として活躍した人物と云われています。(小説『海の伽琴』より)

小説『海の伽琴』は、訳されて、韓国でベストセラーになるほどの反響を呼んでいます。

雑賀孫市郎(沙也可)の14代子孫つまり、雑賀孫市の15代子孫である金 在錫氏は、韓国の友鹿里に代々住んでいます。

平成14年11月には、和歌山県知事の使節団が、「沙也可の里」友鹿里を訪れ、梅の木100本を贈呈しており、日韓交流の一助となっています。

(13)うつぼの揚煮

ご存じの方も多いのかも知れませんが、”うつぼの揚煮”が和歌山市内で売られています。

あの強面のうつぼを使った料理なので、抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、食べてみると、とてもおいしく、ビールやお酒のおつまみにぴったりの品です。和歌山城の観光土産品センターやスーパーでも売っている和歌山(製造元:古座町)の隠れたお土産です。

一見した感じは、うなぎの加工品のようにも見えるので、お土産に買って帰って、家族を驚かせてみてはいかがでしょうか。

(14)三ツ葉葵のおみやげ処(和歌山城)
おみやげ処

和歌山市観光土産品センターは、和歌山城内にありますが、その看板には「おみやげ処」の文字と共に三ツ葉葵の紋所があります。

また、その上を見上げてみると、大きな勇壮な絵も描かれていて、ちょっと記念写真を撮りたくなる建物です。

中に入ってみると、お土産品の種類が豊富な事に驚きました。ざっと、見た感じはどこにでもある土産物屋なのですが、よく見ると、とてもオリジナリティーのある品物が並んでいます。

幾つか紹介すると、紀州名産の『金山寺味噌』、うにせん・えびせん・かにせんが入った『海からの贈り物』、カラー絵巻物『熊野九十九王子絵巻』、一合升『吉宗』があります。

また、推せん県産品のマークが入ったものとして、『紀州御殿てまり』、備長炭と檜の木箱を使った『癒しの湯紀州備長炭 ひのき風呂』、マイナスイオン・グッズ『置物 備長炭吉宗癒し箱』があります。

日本酒では、『雑賀衆』、『雑賀の郷』、『熊楠』、『イチ』、『紀州五十五万石』と焼酎『みなみの里』が推せん県産品となっていて、それ以外にも多くの銘柄が揃っています。

海南市の健康食前酒『緑茶梅酒』や中辺路町のワインフィーリングな梅酒『YUKIKO』などの梅酒もあり、女性に喜ばれそうなお土産です。

他にも、子ども向けのおもちゃで『木製5連列車』といった品もあり、品揃えのジャンルの広さが印象的です。

4.観光客に求められるもの

観光客は、何を求めているのでしょうか?
観光客は、何より『満足』を求めていると思います。

もちろん、観光客それぞれで、観光の目的は様々です。おいしものを食べたい人もいれば、自然を満喫したい人や観光地で歴史に触れたいと感じる人もいます。

よい観光地となるためには、すべての観光客とはいかなくとも、大勢の観光客に『満足』していただくことが必須条件です。

有名で誰しも来たくなる観光地なら、何もしなくても観光客は来るかも知れませんが、そういう観光地はごく一部の観光地に限られます。

それ以外の観光地は、観光客を満足させるためには、何らかのインセンティブが必要でしょう。由来・来歴の紹介や写真を撮るためのモニュメントや体験できる付加施設などを整備してあれば、観光客はより満足するはずです。 

普通の地方都市であれば、観光をPRしようにも、観光資源が乏しいため、金や銀でなく、銅と評価されるレベルのややマイナーな観光資源であっても、台にきれいに飾られ、訪れた観光客にその由来などを説明する案内板なども整備されています。

観光客は、それに対する造詣を少し深めて、土産物とみやげ話を携え、満足して帰っていきます。

和歌山の場合、観光資源が多く、銅の山に金や銀が混じっているという位、観光資源が豊富にあります。また、都市の歴史が古いため、観光客が造詣を深め、みやげ話の種になる由来や来歴にも事欠きません。

ただ、逆に、観光資源が豊富過ぎるため、個々の観光資源の整備に充分手が回っていなかったり、他の多くの観光資源に埋もれてしまい、注目を浴びることができずに、訪れる観光客が少なかったりしています。

観光にもっと重点的に予算を振り向けられれば、案内板などを整備し、由来や来歴をみんなにアピールでき、観光客を集客できる観光施設となる所がいくつもあります。

「和歌山に来て良かった。」という満足した観光客を増やしていけば、更に口コミで、観光客は増えていきます。観光客の和歌山満足度を上げる前向きな取り組みが必要だと考えます。

5.前向きな取り組み

和歌山でも、地域を盛り上げるための前向きな取り組みがいくつも行われています。
以下にそのいくつかをご紹介いたします。

(1)WCAN(和歌山市民アクティブネットワーク)

和歌山市の中心市街地などを元気にする事を目的として、種々の活動をする市民の会です。
和歌山大学小田学長を会長として、和歌山をよくする意志のある”行動する市民の会”です。

「長期的な和歌山市のあるべき姿」、「中心市街地の活性化」、「大門川遊歩道の整備」、「和歌山市の公共交通」などの課題を、ワーキング・グループ形式で取り組み、各種イベントに取り組んでいます。

会のモットーは、「無理をせず、各人ができる事をできる範囲で行って、和歌山をよくして行こう!」です。

(2)和歌浦グリーンマップ

和歌浦地域の魅力を市民がもっと知り、水辺の空間や自然などにさらに親しんでもらうことを目的に、和歌山港湾事務所・NPO環境創造サポートセンター・和歌山社会経済研究所が中心となって作成しています。

(3)加太淡嶋温泉ウォーキングマップ
小学生マップ配布

加太観光協会が、地元加太の小学生のおすすめスポットを載せた『加太淡嶋温泉ウォーキングマップ』を発行しました。平成16年11月26日には、この地図を活用して淡嶋街道周辺を歩く「ウォーキング・ラリー」が開催され、好評を博しました。

また、3月3日の淡嶋神社の神事「雛流し」の日にも、地元小学生がマップ配布をしています。

雑賀祭・鎧姿
(4)孫市の街委員会

雑賀孫市の本拠地であった和歌山市駅周辺の商店街で、孫市を観光資源として町おこしに取り組んでいます。

平成16年の市駅前夏祭りでは、雑賀鎧・兜姿での鉄砲射撃デモンストレーションが注目を集めました。

6.和歌山をもっと元気に!

『和歌山をもっと元気に!』というスローガンで、元気に活動している方がいらっしゃいます。私もこの前向きなスローガンが大好きです。
和歌山で、今もっとも必要とされていることは、このスローガンのような一人一人の前向きな行動ではないでしょうか。

前向きな行動と言っても、必ずしも、大きな事をする必要はありません。
和歌山の事をもっと知り、少しでも周りの友人・知人にPRし、もし、誰かに「和歌山のよい所は?」と聞かれた時に、胸を張って和歌山をPRできればよいと思います。

最近、観光立国が叫ばれています。
観光で、地方を盛り上げていこうという動きもあちこちで起こっています。その時に、『観光』PRを、行政や観光協会・観光産業だけが一生懸命やっているだけでよいのでしょうか。

行政や観光協会・観光産業だけでなく、地域が一体となって、観光客(=お客様)を迎えるという姿勢が、これからの観光には求められていると思います。

誰しも、初めて訪れる所では多少の不安を感じます。そういう時に、「道に迷ったが、親切な人が丁寧に道案内をしてくれた。」、「土産物屋の人に勧められて買ったおみやげが、変わっていて面白く、家族に好評だった。」など、旅先でのちょっとした親切や暖かい人と人とのふれあいが何よりうれしく思えるものです。

こういった経験があれば、「あの地域はよかった。」という事になります。もちろん、たまたまその観光客が、とても不愛想な地域住民と対面していれば、まったく逆の結果となるケースもありえます。

その地域の評価は、観光産業に携わる人だけでなく、その地域の人すべてが、観光客にどう接するかで決まるといえるでしょう。

和歌山には、地域住民が誇れるものがたくさんあるのですから、もっともっと全国に向けて情報発信していくべきだと思います。
先程述べたように、何も難しいことをする必要はありません。何か機会があるごとに和歌山のよい点を自分の周りの人に紹介するだけでもいいのです。

それ以上にもっと、いろいろと行動したい人は、前述の前向きな活動をしている団体等に参加してみたり、自分のいる地域の活動に参加してはいかがでしょうか。

和歌山にはよい観光資源があるとはいえ、点在していて、各観光地を訪れる時に、案内板も不足していると感じます。
各観光資源をルート化し、複数の観光地を続けて回れるようにルートマップを作成したり、各観光施設ではなく、地域全体でのPRを実施すれば、和歌山の観光客をもっと増やせるのではないでしょうか。

そうした取り組みには、何より、地元の理解と協力が必要です。
地域の人が観光客の目線に立って、自分のいる地域を見直し、観光に積極的に取り組めば、和歌山の誇れる観光地が増えていくことでしょう。

和歌山の市民一人一人の心がけで、和歌山はもっとよい観光地と評価されることができるのです。

まず、   『和歌山をもっとよく知ろう!』
それから、 『和歌山をもっと自慢しよう!』
そして、  『和歌山をもっと元気に!』

(2005.3)
(執筆者の所属、役職等は発表当時のものです)

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