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シドニーオリンピックにおける環境への配慮

きのくに信用金庫 経営企画部
(元(財)和歌山社会経済研究所 研究員)
松本 充俊

概要

研修期間 平成14年3月22日(金)〜3月26日(火)(5日間)
研修先 オーストラリア

本年3月、「シドニーオリンピックにおける環境への配慮」を調査するということでオーストラリアに行く機会を、研究員最後の仕事として与えて頂きました。私は「和歌山市エコタウンプランの策定」、「超臨界水ガス化による廃プラスチックの再利用」、「和歌山県におけるエコ・ビジネス」など環境に関連する調査研究を主に担当していたこともあり、環境にやさしい緑の「グリーンオリンピック」と称されたこのシドニーオリンピックで、どのように環境への配慮を行ってきたのかという点に非常に興味がありました。年度替りの時期でもあり駆け足の視察となりましたが、以下にその要旨を私見も交えつつ、遅ればせながら報告させていただきます。

2000年夏のオリンピックは、8都市が立候補していましたが、辞退した都市もありシドニー、北京、ベルリン、マンチェスター、イスタンブールで競うこととなり、決選投票によりシドニーに決定しました。決戦投票まで残った北京を抑えられた要因についてオリンピック・パーク職員に話を聞いてみると、その一つには環境への配慮が挙げられるとのことです。

シドニーは香港、リオデジャネイロと並び世界3大美港のひとつであり、ハーバーブリッジやオペラハウスなどもあり、非常に美しい港町というイメージを私は持っていましたし、実際その通りでした。

ハーバーブリッジ
ハーバーブリッジ
オペラハウス
オペラハウス

ですから、もともとシドニーでは環境への配慮もそれなりに行われてきていたのではないかと思っていました。しかし、中心街から西16キロメートルに位置するメイン会場となったホームブッシュ・ベイ地区は、もともと工業地帯で土壌がダイオキシンに汚染されていたとの説明を受けました。特に、メイン会場の周辺は産業廃棄物の処分場だったそうです。

メイン会場周辺地図
メイン会場周辺地図

実際にメイン会場周辺に足を運ぶと、ここが本当にダイオキシンに汚染されていたのかと思うほど綺麗に整備されていました。目標として、次に掲げる項目などが堆進されたそうです。

  • 省エネルギー
  • ごみのリデュース(削減)
  • 資源のリユース(再使用)
  • 資源のリサイクル(再生利用)
  • 水や太陽光の有効活用
  • 自然環境の保護

この「環境に配慮したオリンピック」の考えを、和歌山県においてもうまく活用することはできないのでしょうか。パーク職員から多くの説明を受けながら、私は色々と考えていました。ごみのリデュース、リユース、リサイクルや省エネ、自然エネルギーの活用などは日本の各地で行われています。ただ、オリンピックという世界中が注目するイベントと組み合わせることによって、その効果は計り知れなく大きなものになるのではないでしょうか。

太陽光を有効活用するパネル
太陽光を有効活用するパネル

例えば、三重県、奈良県とともに世界遺産登録を目指している「紀伊山地の霊場と参詣道」。世界遺産ともなれば、各国から多数の観光客が訪れることでしょう。そのための整備も必要になってくるかもしれません。法的な整備はもちろんですが、リデュース、リユース、リサイクルに加えて、リジェネレーション(次世代に)という環境に配慮した四つのRを取り入れて「環境にやさしい世界遺産」を和歌山から全世界に発信してもらいたいものです。

ブルーマウンテン(世界遺産)
ブルーマウンテン(世界遺産)

(2002.12)
(執筆者の所属、役職等は発表当時のものです)

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