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景気動向調査 No.113

はじめに

1.調査の目的

県内企業の実態と動向を把握し、現在の経済環境が和歌山県内の各企業にどのような影響を及ぼしているのか、さらに、今後この状況はどのようになると予想されるのかを調査し、調査結果を企業経営の参考資料としていただくことを目的とする。

2.前回調査(平成30年7〜9月期)における県内経済の状況
平成30年7〜9月期の県内景況BSIは9.0ポイント下降

前回調査(平成30年7〜9月期)における県内経済について、県内景況BSIは製造業、商業で反転下降し、全体では9.0ポイントの下降となった。ただし、比較的高い水準は維持しており、業況良好な業種も多く見られる。建設業の景況BSIは12.9と高く、製造業では化学製品製造業、鉄鋼・金属製品製造業、機械・機械部品製造業の業況が良好。サービス業では、不動産業、旅館・ホテル業などで景況BSIがプラス水準にある。留意点としては、卸売業、小売業の景況BSIが低い水準まで下降した点や人手不足感が強まっている点が挙げられる。

3.平成30年10〜12月期の国内外経済情勢
米中貿易摩擦の激化もあり、世界経済の減速が鮮明に
回復基調の国内経済についても一部に一服感が見られる

米中貿易摩擦の激化もあり、世界経済の減速が鮮明になっている。両国間の貿易量だけではなく、対中貿易が盛んな日本、韓国、台湾、東南アジア諸国の輸出量も減少し、中国を販売市場とする企業の業績も下振れている。また、米国の金融政策が世界経済の減速要因となっており、米国での政策金利引き上げが新興国からの資金流出と通貨安をもたらし、経済成長率を低下させている。さらに、欧州では、英国のEU離脱交渉が難航しており、ドイツ、フランスでは政局が不安定化するなど、経済の先行き見通しは悪化している。
このような状況の中で、国内経済情勢についても、生産活動や輸出の伸びに一服感が見られる。昨年7〜9月期の台風・地震等の自然災害の影響は弱まっているものの、12月以降、円高・株安が進み、消費者の景況感は悪化している。10月には消費増税が予定されており、民間エコノミストによる「ESPフォーキャスト調査」(日本経済研究センター、12月調査)では、平成31年度の実質GDP成長率は0.68%(9月調査では0.78%)に下方修正された。

4.今回の調査課題

以上のような国内経済情勢の中で実施した当調査では、「平成30年10〜12月期の県内事業者の景況感・業績」、「平成31年1〜3月期の県内事業者の景況感・業績(見通し)」に加えて、特集アンケート「「働き方改革」に関する取り組み」、「「働き方改革関連法」への対応」について報告を行う。

■(特集アンケート)

昨年6月に成立した「働き方改革関連法」は、時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得義務化など県内事業者にも対応を迫る内容となっている。そこで、今回の特集アンケートでは、「働き方改革関連法」の認知度・対応状況や県内事業者が実施している「働き方改革」について質問を行った。

I 自社の景況 −回答企業の経営者が自社の景況をどうみているかを集計−

「自社の景況」は、日本銀行が全国規模で行っている企業短期経済観測調査(短観)において企業の景況感を示す業況判断指数(DI)と同様の基準を用い、県内企業の自社景況BSI値を調査するものである。

県内の自社景況BSI

県内景況BSIは全ての産業で上昇し、再びプラス水準に
ただし、先行き不安感は強く、見通しの景況BSIは全ての産業で下降
○県内景況BSIは全ての産業で上昇し、高水準となっている

前回調査(平成30年7〜9月期)では、製造業、商業の景況感が悪化し、全体の景況BSIも9.0ポイントの下降となり、それまでの持ち直しの動きに一服感が見られた。ただし、今回(10〜12月期)は、公共工事・台風災害からの復旧工事が増加した建設業で景況BSIが大きく上昇したことに加えて、その関連産業(建築資材卸売業、土木建築サービス業等)でも景況BSIが上昇した。不動産業、運輸業を筆頭にサービス業でも景況BSIは上昇、製造業・商業でも上昇に転じた。
このような状況の中で、人手不足感は一層強まっており、建設業や運輸業、飲食業、医療・福祉において過半数の事業者が「人手不足」と回答している。

○平成31年1〜3月期(見通し)の県内景況BSIは6.1ポイント下降。全ての産業で下降

平成31年1〜3月期の見通しについては、全ての産業で景況BSIが下降し、全体では6.1ポイント下降する模様。建設業、サービス業の景況BSIはプラス水準を維持するが、製造業については約2年ぶりにマイナス水準まで下降する見通しとなった。昨年末以降、原油価格が急落し、仕入価格の上昇懸念は緩和に向かっているものの、世界景気・国内景気の先行き不安感は強い。10月には消費増税も予定されており、県内事業者の将来見通しには弱さが見られる。

(参考) 家計の景況感と広義の建設業の景況感

家計の景況感

前回大きく下降していた家計の景況感は10.0ポイントの上昇

家計の景況感

※「家計景況感」とは、和歌山県内家計消費の状況が経営に大きく影響する事業者の景況BSIのことで、該当事業者は小売業とサービス業の一部(教養・娯楽、生活関連サービス業)である。今回の該当事業者数は小売業85社、サービス業20社の計105社。

広義の建設業の景況感

「広義の建設業」の景況BSIは大きく上昇
約4割の事業者が景況感を「良い」と回答

広義の建設業の景況感

※「広義の建設業」とは、建設業ならびに建設業を主な得意先とする業種(窯業・土石品製造業、測量・設計業務等)のこと。今回の該当事業者数は「広義の建設業」が139社、「広義の建設業を除く全産業」は545社の計684社。
1.産業別(建設業、製造業、商業、サービス業)

ここでは、建設業、製造業、商業、サービス業の各産業別に景況を報告する。また、製造業、商業、サービス業に関しては、業種別にその景況を合わせて報告する。

自社の景気(産業別)

≪建設業≫

回答事業者数: 71社   景況BSIの推移【 前回 12.9 → 今回 36.6 → 見通し 28.2 】

約半数の事業者が景況感を「良い」と回答
良好な業況が続く一方で、人手不足が深刻化している

県内建設業は、景況BSI(平成30年10〜12月期)が23.7ポイントの大幅上昇。約半数の事業者が景況感を「良い」と回答した。この結果、現行と同形式での調査を開始した平成13年以降では、平成25年10〜12月期の38.5ポイントに次いで2番目に高い水準まで景況BSIは上昇した。県内では、公共工事請負金額や新設住宅着工戸数が増加傾向にあることに加えて、8〜10月における台風被害からの復旧工事の増加もあり、多くの事業者の景況感が改善したものと考えられる。特に、職別工事業(屋根工、大工、鉄筋・鉄鋼工等)では、約6割の事業者が景況感を「良い」としている。

平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは下降するが、その水準は極めて高く、引き続き良好な業況が予想される。このような状況の中で、人手不足が深刻化しており、半数以上の事業者は人手が「不足」していると回答した。

≪製造業≫

回答事業者数: 179社  景況BSIの推移【 前回 3.4 → 今回 6.4 → 見通し ▲4.2 】

景況BSIは上昇し、高い水準にあるが
1〜3月期の見通しには弱さが見られる

県内製造業は、前回調査時(平成30年7〜9月期)には景況BSIが9.3ポイント下降したが、今回(10〜12月期)は3.0ポイント上昇し、6.4となった。平成29年以降の持ち直しの動きには、やや鈍化傾向が見られるが、景況BSIは高い水準にある。業種別では、食料品、化学製品、鉄鋼・金属製品、機械・機械部品で景況BSIが高い。

今後の見通しについては、県内製造業を取り巻く環境が悪化している。米中間の貿易摩擦の激化や世界経済の成長鈍化もあり、日本からの輸出数量には減少傾向が見られる。また、機械工業を中心に国内の生産活動には足踏み感がただよう。和歌山県においても、これまで好調だった生産用機械、電気機械の生産活動が減速しており、今後の動向に注意を要する。

このような情勢の中で、平成31年1〜3月期(見通し)の景況BSIは10.6ポイントの下降となる模様で、県内事業者の先行き不安が強まっている。昨年10月以降、原油価格が急落しており、仕入価格の上昇懸念は緩和される模様だが、人手不足は深刻化しており、大きな経営上の問題点となっている。

以下では、製造業の各分野について報告を行う。

食料品 回答事業者数: 23社
景況BSIの推移【 前回 10.5 → 今回 8.7 → 見通し ▲13.0 】
約3割の事業者が景況感を「良い」と回答
見通しについては、景況BSIはマイナス水準まで下降


平成30年10〜12月期の景況BSIは前回から1.8ポイント下降するも、高い水準を維持。約3割の事業者が景況感を「良い」と回答。売上高についても4割強が増加と回答した。仕入価格の上昇懸念や人手不足感が強い点には注意が必要。
平成31年1〜3月期(見通し)については、梅干製造事業者などで景況感を「悪い」とする事業者が増えることもあり、1年ぶりにマイナス水準まで下降する模様。
繊維製品 回答事業者数: 26社
景況BSIの推移【 前回 ▲14.7 → 今回 ▲4.2 → 見通し ▲20.8 】
景況BSIは上昇するも、見通しには弱さが見られる
仕入価格の上昇懸念も強い


平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇に転じた。売上高・収益に関するBSIも上昇し、前回調査(7〜9月期)での景況BSIの大幅下降からは幾分持ち直した。ただし、平成31年1〜3月期の見通しについては、景況BSIは再び下降する模様。
木材・木工製品 回答事業者数: 21社
景況BSIの推移【 前回 ▲17.4 → 今回 ▲36.8 → 見通し ▲5.6 】
景況BSIは下降し、非常に厳しい業況
見通しにおいては、一部の事業者で景況感が改善


平成30年10〜12月期の景況BSIは再び下降となった。約半数の事業者が景況感を「悪い」と回答している。製材事業者の一部では、業績堅調で人手が不足する事業者も見られるが、全体としては業況は非常に厳しい。
平成31年1〜3月期の見通しでは、一部の事業者で業績改善が予想されている。
このような状況の中で、仕入価格の上昇懸念は依然として強いままとなっており、事業者の収益圧迫要因となっている。
化学製品 回答事業者数: 17社
景況BSIの推移【 前回 21.1 → 今回 18.8 → 見通し ▲20.0 】
足下の景況BSIの水準は高いが見通しでは大きく下降する模様

平成30年10〜12月期の景況BSIは下降するも、景況感を「良い」とする事業者が3割強と多い。売上高についても約4割の事業者が「増加」と回答している。ただし、仕入価格の上昇懸念が強く、収益圧迫要因となっている。
このような足下の情勢の中で、平成31年1〜3月期の見通しには弱さが見られる。売上高・収益等の業績が悪化し、景況感を下方修正する事業者が目立ち、景況BSIは大きく下降する見通しとなった。
鉄鋼・金属製品 回答事業者数: 22社
景況BSIの推移【 前回 25.0 → 今回 23.8 → 見通し 5.3 】
足下の景況BSIの水準は高いが見通しでは大きく下降する模様

平成30年10〜12月期の景況BSIは1.2ポイント下降するも、景況感を「良い」とする事業者が約4割を占めるなど、業況は良好。ただし、仕入価格の上昇懸念が強く、売上高BSIが改善する一方で、収益BSIは下降した。
平成31年1〜3月期(見通し)の景況BSIは大きく下降する。足下の景況感を「良い」とする複数の事業者が、先行きの景況感を下方修正したためであり、先行きには注意が必要である。
機械・機械部品 回答事業者数: 32社
景況BSIの推移【 前回 25.0 → 今回 29.0 → 見通し 23.3 】
見通しを含めて、景況感を「良い」とする事業者が3割超
業況は引き続き良好


平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇。景況感を「良い」とする事業者が3割超と多く、業況は良好。経営上の問題点として過半数の事業者が「人材不足」を挙げている。
平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSI、売上高・収益の各BSIが下降となるも、高水準を維持する模様。
その他の製造業 回答事業者数: 38社
(※印刷業、窯業・土石品製造業、プラスチック製品製造業等)
景況BSIの推移【 前回 ▲13.3 → 今回 0.0 → 見通し ▲8.3 】
景況BSIは上昇したが
見通しでは再び下降する模様


前回調査(平成30年7〜9月期)において、25.4ポイント下降した景況BSIだが、今回(10〜12月期)は13.3ポイント上昇した。ただし、今回の上昇幅は、前回の下降幅に比べると小さい。また、平成31年1〜3月期の見通しでは、再び景況BSIは下降する模様。売上高、収益では「増加」とする回答が減る見通し。 

≪商業≫

回答事業者数: 196社   景況BSIの推移【 前回 ▲22.6 → 今回 ▲10.5 → 見通し ▲16.3 】

景況BSIは再び上昇するも
先行きには不透明感がただよう

県内商業の景況BSIは、前回調査時(平成30年7〜9月期)に大きく下降し、それまでの持ち直しの動きに足踏み感が見られた。ただし、今回調査(平成30年10〜12月期)では、景況BSIは再び上昇に転じており、売上高・収益についても「増加」との回答が増えている。建築材料卸売業、機械器具卸売業や一部の小売業において業況が改善している。

平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは下降する。昨年10月以降、日経平均株価は下落傾向にあり、消費者の景況感は悪化している。10月には消費増税が予定されており、県内商業の先行きには不透明感がただよう。

以下では、卸売業ならびに小売業の景況について報告する。

卸売業 回答事業者数: 111社
景況BSI値の推移【 前回 ▲17.7 → 今回 ▲5.6 → 見通し ▲10.7 】
景況BSIは反転上昇し、前年同期とほぼ同水準
景況BSIは一進一退の状況が続いている


前回調査(平成30年7〜9月期)において、景況BSIは大きく落ち込んだが、今回(10〜12月期)は上昇に転じた。景況BSIは▲5.6となっており、この値は前年同期の▲6.3とほぼ同水準。建設業の良好な業況を背景に、建築材料卸売業の景況BSIが大きく上昇したことに加えて、機械器具卸売業でも景況BSIが上昇した。その一方で、飲食料品卸売業の景況BSIは低調な推移となっており、経営上の問題点として「競争の激化」をあげる事業者が増えている。
平成31年1〜3月期(見通し)については、建築材料卸売業の景況BSIは横ばいで推移するものの、機械器具卸売業での下降が響き、全体では5.1ポイント下降する。
小売業 回答事業者数: 85社
景況BSI値の推移【 前回 ▲29.0 → 今回 ▲16.9 → 見通し ▲24.0 】
景況BSIは2期ぶりに上昇するも
見通しには弱さが見られる


前回調査(平成30年7〜9月期)では、衣料品、生活文化用品(家具、化粧品等)を取り扱う事業者を中心に景況BSIは下降したが、今回調査(10〜12月期)では上昇に転じた。依然として、衣料品や生活文化用品を取り扱う事業者に景況感を「悪い」とする回答が多いが、売上高・収益については、「減少」とする回答が減る傾向にある。
平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは再び下降する模様で、見通しには弱さが見られる。

≪サービス業≫

回答事業者数: 238社   景況BSIの推移【 前回 2.3 → 今回 6.9 → 見通し 4.0 】

景況BSIは4.6ポイント上昇し、最高値を更新
売上高・収益の改善も進む

県内サービス業の景況BSI(平成30年10〜12月期)は4.6ポイント上昇し、同形式での調査を開始した平成13年以降の最高値を更新した。不動産業(土地売買、建機レンタル等)、運輸業で景況BSIが高い水準まで上昇しており、土木建築サービス業、旅館・ホテル業の景況BSIも比較的高い水準にある。売上高・収益に関する各BSIも上昇しており、業績改善の動きも進んでいる。

平成31年1〜3月期(見通し)においても、景況BSIは下降するが、高い水準を維持する模様。製造業など他の産業では、見通しの景況BSIに弱さが見られる中で、サービス業については底堅く推移する。

このような状況の中で、運輸業、飲食業、医療・福祉では約6割の事業者が人手が「不足」していると回答しており、人手不足感が強まっている。

以下では、サービス業の各分野の景況について報告する。

不動産業 回答事業者数: 37社(※物品賃貸業含む)
景況BSI値の推移【 前回 20.0 → 今回 21.6 → 見通し 8.3 】
4割弱の事業者が景況感を「良い」と回答
足下の業況は改善している


平成30年10〜12月期の景況BSIは2期連続での上昇となった。4割弱の事業者が景況感を「良い」と回答している(建物・土地売買業、建設機械レンタル業等)。売上高・収益に関するBSIも上昇しており、業況は改善している。このような状況の中で、経営上の問題点として「設備の老朽化」を挙げる事業者が多く、設備投資を実施する事業者も比較的多くなっている。
平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIが13.3ポイント下降する模様。
運輸業 回答事業者数: 35社(※旅客運輸業、倉庫業含む)
景況BSI値の推移【 前回 ▲13.3 → 今回 8.6 → 見通し 11.8 】
前回大きく落ち込んだ景況BSIは上昇に転じた
原油価格の急落もあり、見通しの景況BSIはさらに上昇する模様


平成30年10〜12月期において、売上高・収益に関するBSIは大きく上昇し、景況BSIは21.9ポイントの大幅上昇となった。前回調査時(7〜9月期)には、天候不順や台風の接近・上陸もあり、景況BSIは▲13.3と落ち込んでいたが、今回は大きく上昇する結果となった。このような状況の中で、人手不足感はより一層強まっており、全体の約6割の事業者が人手が不足していると回答した。
平成31年1〜3月期(見通し)については、売上高・収益に関するBSIは下降するものの、原油価格の下落(燃料コストの減少)もあり、景況BSIは上昇する模様。
旅館・ホテル業 回答事業者数: 22社
景況BSI値の推移【 前回 12.5 → 今回 4.5 → 見通し ▲10.5 】
景況BSIは下降するも、プラス水準を維持

平成30年10〜12月期において、景況BSIは下降となったが、景況感を「良い」とする事業者が3割強を占めており、景況BSIはプラス水準を維持した。ただし、売上高・収益については「減少」とする回答が約半数を占めており、業種内で業況に差が見られる。
平成31年1〜3月期(見通し)については、例年、観光客数が減少する期間であることから、景況BSIは下降する模様。
飲食業 回答事業者数: 12社
景況BSI値の推移【 前回 ▲5.9 → 今回 0.0 → 見通し 0.0 】
景況BSIは上昇
見通しにも底堅さが見られる


サンプル数が12社と少ない点には注意が必要だが、平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇した。6割の事業者が人手が不足していると回答しており、経営上の問題点となっている。
平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは横ばいで推移する模様で、底堅い動きとなっている。
医療・福祉 回答事業者数: 42社
景況BSI値の推移【 前回 ▲10.8 → 今回 ▲2.6 → 見通し 2.7 】
景況BSIは上昇
業績も改善傾向にあり、見通しの景況BSIはさらに上昇する模様


平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇した。売上高・収益に関するBSIは改善傾向にあり、業況は堅調。ただし、従業員数が減少している事業者が一部に見られ、それらの事業者を中心に人手が不足している事業者が約4割を占めている。
平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIはさらに上昇し、3期ぶりにプラス水準となる模様。
生活関連サービス業 回答事業者数: 10社
(※葬祭業、クリーニング業、理美容業等)
景況BSI値の推移【 前回 0.0 → 今回 0.0 → 見通し ▲20.0 】
景況BSIは堅調に推移しているが
見通しには弱さが見られる


サンプル数が10社と少ない点には注意が必要だが、平成30年10〜12月期の景況BSIは前回からは横ばいでの推移となった。売上高・収益に関する各BSIは上昇しており、業況は堅調と考えられる。
ただし、平成31年1〜3月期(見通し)については、大きく下降する模様。
教養・娯楽サービス業 回答事業者数: 10社
景況BSI値の推移【 前回 ▲16.7 → 今回 ▲10.0 → 見通し 11.1 】
景況BSIは上昇
見通しにおいても、さらに上昇する模様


サンプル数が10社と少ない点には注意が必要だが、平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇した。平成31年1〜3月期(見通し)については、景況BSIはさらに上昇する模様。
その他のサービス業 回答事業者数: 70社
(※建物サービス、情報通信業、人材派遣業、建設サービス等)
景況BSI値の推移【 前回 11.9 → 今回 8.8 → 見通し 6.1 】
景況BSIは高水準ながら2期連続で下降
見通しでも下降する模様


前回調査(平成30年7〜9月期)に続いて、測量業等の土木建築サービス業で景況感を「良い」とする事業者が多く見られたが、10〜12月期の景況BSIは2期連続での下降となった。平成28年後半以降、持ち直し傾向が見られた景況BSIだが、足下では一服感が見られる。
平成31年1〜3月期(見通し)についても、景況BSIは小幅ながら下降する模様。
このような状況の中で、「人材不足」との回答が約4割を占めている。

2.地域別(和歌山市、紀北地域、紀中地域、紀南地域)

→地域区分については、こちら

県内自社景気の地域別比較(全産業)

地域別回収状況

発送先数 回答社数 回答率 回答社数(地域別)
和歌山市 紀北地域 紀中地域 紀南地域
建 設 業 200社 71社 35.5% 24社 14社 11社 22社
製 造 業 400社 179社 44.8% 67社 69社 26社 17社
商   業 600社 196社 32.7% 87社 34社 31社 44社
サービス業 800社 238社 29.8% 113社 45社 22社 58社
全 産 業 2000社 684社 34.2% 291社 162社 90社 141社

全ての地域で景況BSIが上昇するも
見通しでは全ての地域で下降する
和歌山市 景況BSIは全ての産業で上昇。全体の景況BSIは消費増税後の最高値を更新
平成30年10〜12月期の景況BSIは全ての産業で上昇し、全体では消費増税後の最高値を更新した。ただし、平成31年1〜3月期の見通しでは、全ての産業で景況BSIが下降する模様。特に小売業で景況BSIの水準が低くなる見通し。
紀北地域 景況BSIは上昇し、再びプラス水準となるも、上昇幅はやや小さい
平成30年10〜12月期の景況BSIは再びプラス水準まで上昇した。ただし、製造業、卸売業の景況BSIは下降しており、この結果、他地域に比べて景況BSIの上昇幅は小幅にとどまった。
紀中地域 景況BSIは上昇。建設業、製造業で人手不足感が強い
平成30年10〜12月期の景況BSIは建設業、製造業、卸売業で上昇し、全体でも高い水準まで上昇。建設業、製造業で人手不足感が強まっている。
紀南地域 景況BSIは上昇するも、その水準は他地域に比べて低い
小売業がけん引し、平成30年10〜12月期の景況BSIは上昇。ただし、その水準は他地域と比べて低く、製造業や卸売業で景況感を「悪い」とする事業者が目立つ。また、人手不足感については、他地域と同様、強まっており、注意を要する。
3.全国との比較

−日銀短観DIと比較した県内自社景況BSI−

短観DIがほぼ横ばいで推移する中、県内景況BSIは上昇
ただし、先行きについては短観DI、県内景況BSIともに下降する
●全産業 〜短観DI は1 ポイント上昇。県内景況BSIは9ポイント上昇し、両者の差は縮小〜

平成30年10〜12月期において、全体の短観DI(以下、短観DI)は3期ぶりの上昇となった。業種別では、製造業の短観DIが横ばいで推移する中、非製造業が上昇した。県内景況BSIについては、前回調査において9ポイント下降となったが、今回は9ポイント上昇し、平成30年4〜6月期の水準まで回復した。建設業をはじめ、全ての産業で景況BSIが上昇した。

平成31 年1〜3月期(見通し)については、短観DI 、県内景況BSIはともに6ポイントの下降となる模様。県内景況BSIは、製造業での下降幅が大きくなっており、今後の動向に注意を要する。

日銀短観と県内自社景気の比較(全産業)

●製造業 〜短観DI は横ばい、県内景況BSIは3ポイント上昇。見通しはともに弱い〜

平成30年10〜12月期の全体の短観DIは横ばい。大企業の短観DIは平成29年10〜12月期をピークとして下降傾向にあるものの、高い水準は維持している。中堅企業、中小企業についても、短観DIの水準は高い。前回調査で10ポイントの下降となった県内景況BSIだが、今回は3ポイント上昇し、高い水準となっている。

平成31 年1〜3 月期(見通し)については、短観DI、県内景況BSIともに下降する模様だが、県内景況BSIの下降幅は10ポイントと大きい。

日銀短観と県内自社景気の比較(製造業)

●非製造業 〜短観DI は1 ポイント、県内景況BSI は10ポイントの上昇。見通しはともに弱い〜

平成30 年10〜12 月期の全体の短観DI は1 ポイント上昇。業種別では運輸業、情報サービス業などの対事業所サービス業で短観DIが上昇した。県内景況BSIは10ポイント上昇。建設業、商業、サービス業のいずれにおいても景況BSIが上昇した。特に、建設業では約半数の事業者が景況感を「良い」と回答した。

平成31 年1〜3 月期(見通し)については、短観DIが5ポイント、県内景況BSIは4ポイントの下降となる模様。

日銀短観と県内自社景気の比較(非製造業)

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