ホーム | サイトマップ | リンク

ホーム > 和歌山県内の動向 > 景気動向調査 > 景気動向調査 No.116

景気動向調査 No.116  特集

「2019年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について
「日韓関係悪化の影響」について

アンケート趣旨

今回の特集アンケートでは、定期的に質問を行っている「県内事業者の賃上げ・設備投資」に加えて、「日韓関係悪化の影響」をテーマとした。「日韓関係悪化」については、7月以降、日韓両国間で輸出管理規制が強化された。このことにより、韓国国内での日本製品の不買運動が起こるとともに、訪日韓国人客が減少するなど、日本経済に影響が生じている。この点について、県内事業者については、どの程度の影響が出ているのか、今回のアンケートで確認する。


調査項目

【「2019年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について】
  1.正規雇用者の月例給与額の増減
  2.非正規雇用者の賃金単価の変化
  3.夏季賞与の支給状況
  4.夏季賞与の支給額の増減
  5.正規雇用者数の増減
  6.非正規雇用者数の増減
  7.総人件費の増減
  8.人件費の増加が収益に与える影響
  9.今後の賃上げ余力
  10.設備投資の実施及び予定
  11.設備投資による業績への影響

【「日韓関係悪化の影響」について】
  12.韓国製品の購入状況
  13.韓国(韓国人)向けの販売実績
  14.日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(1)
  15.日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(2)

調査結果

【「2019年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について】
月例給与額を引き上げた事業者が55.3%となり、5年連続で半数を上回る中
今後の賃上げ余力が少ないとする事業者が6割強を占める

○ 非正規雇用者の賃金単価を「引上げた」事業者は39.9%。2014年度以降、増加傾向

○ 夏季賞与の支給事業者は73.0%。前年度とほぼ同水準

○ 総人件費が「増加」とする事業者は56.7%で、うち半数が収益圧迫要因に

○ 2019年度の設備投資について「あり」とする回答が32.6%で前年と同水準

○ 「売上高の増加」を目的とした設備投資が増える一方で、更新・補修投資は減少傾向

【「日韓関係悪化の影響」について】
韓国製品を購入する事業者や韓国向けの販売実績を持つ事業者は少なく
現時点では日韓関係悪化の影響はあまり見られない

○ 韓国製品を購入する事業者は8.0%、韓国向けの販売実績を持つ事業者は8.2%

○ 日韓関係悪化により「既に事業活動に影響あり」とする事業者は1.2%

1.正規雇用者の月例給与額の増減(前年度比)

月例給与額を増加させた事業者は55.3%
2014年度以降、5年連続で過半数を占めている

2019年度の月例給与額(※)が前年度に比べてどの程度増減(定期昇給含む)しているかを県内事業者に質問したところ、「増加」したとする回答は55.3%、「横ばい」は42.4%となった。増加幅に関しては、「2%以上3%未満」が17.4%で最も多く、「1%以上2%未満」が17.2%で続き、「3%以上の増加」は12.2%だった。

(※)賞与及び時間外手当は除く

■図表1-1 正規雇用者の月例給与額の増減[前年度比] (全産業524社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答54社を除く524社が対象。
正規雇用者の月例給与額の増減

○製造業で「増加」との回答が増えた

産業別では、製造業やサービス業で「増加」したとする回答が多くなっている。前年調査(2018年9月実施)との比較では、製造業で「増加」との回答が増えた。

○「増加」させた事業者数は過半数

当質問は2014年度以降、継続して聞いており、図表1-2は今回を含めた6回分の調査結果を示したものである。

図表を見ると、前年度に比べて月例給与額を「増加」させた事業者は15年度以降、5割超の水準で推移している。また、「3%以上増加」させた事業者は12.2%となっており、ほぼ前年並みの水準となっている。

■図表1-2 2014年度〜19年度における月例給与額の増減 [全産業、各前年度比]
2014年度〜19年度における月例給与額の増減
※景気動向調査の過去調査を参照している。

2.非正規雇用者の賃金単価の変化(前年度比)

非正規雇用者の賃金単価を「引上げた」事業者は39.9%で
2014年度以降、増加傾向にある

2019年度における非正規雇用者への賃金単価(時給、日給、月給単価等)が前年度に比べてどの程度変化したかを県内事業者に質問したところ、59.8%の事業者が「横ばい」と回答し、「引上げた」との回答は39.9%となった。引き上げ幅に関しては、「3%以上の引上げ」が12.9%、「3%未満の引上げ」が27.0%となった。

■図表2-1 非正規雇用者の賃金単価の変化[前年度比] (全産業433社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答145社を除く433社が対象。
非正規雇用者の賃金単価の変化[前年度比]

○建設業で「引上げた」とする回答が増えた

産業別では、製造業と商業で「引上げた」事業者が多い。前年調査(2018年9月実施)との比較では、「引上げた」事業者割合は建設業では11.4ポイント、商業で9.2ポイント上昇した。

○「引上げ」事業者は増加傾向

当質問は2014年度以降、継続して聞いており、図表2-2は今回を含めた6回分の調査結果を示したものである。
図表を見ると、賃金単価を「引上げた」事業者は増加傾向にあることがわかる。

■図表2-2 2014年度〜19年度における賃金単価の変化 [各前年度比]
2014年度〜19年度における賃金単価の変化 [各前年度比]
※景気動向調査の過去調査を参照している。

3.夏季賞与の支給状況

73.0%の事業者が夏季賞与を「支給した」と回答
前年度調査の72.1%とほぼ同水準

2019年度における夏季賞与について、その支給状況を県内事業者に質問したところ、73.0%の事業者が「支給した」と回答した。

■図表3-1 2019年度夏季賞与の支給状況(全産業525社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答53社を除く525社が対象。
2019年度夏季賞与の支給状況

○「支給した」とする回答は建設業、製造業で多い

産業別に見ると、建設業、製造業で「支給した」とする回答割合が8割強となる一方で、商業、サービス業では7割前後となっている。

■図表3-2 2018年度夏季賞与の支給状況(全産業725社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
2018年度夏季賞与の支給状況

○「支給した」とする回答割合は前年調査とほぼ同水準

夏季賞与の支給状況について、図表3-2には前年度調査の結果を示した。図表を見ると、「支給した」とする回答は72.1%となっており、今回の73.0%とほぼ同水準となっている。産業別では、製造業で「支給した」とする回答が増加した。

4.夏季賞与の支給額の増減(前年度比)

夏季賞与を支給した事業者のうち40.6%は支給額を「増加」させた
その割合は前年度調査の39.8%とほぼ同じ水準

2019年度における夏季賞与について、支給したと回答した事業者にその支給額の増減(前年度比)を質問したところ、約4割の事業者が「増加」したと回答した。

■図表4-1 2019年度夏季賞与の支給額(全産業377社)
※「質問3 夏季賞与の支給状況」で「支給した」と回答した383社のうち、無回答6社を除く377社が集計対象。
2019年度夏季賞与の支給額

○「増加」との回答は建設業、製造業で多い

産業別に見ると、建設業で「増加」との回答が約半数を占めた。

■図表4-2 2018年度夏季賞与の支給額(全産業517社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
2018年度夏季賞与の支給額

○「増加」の回答割合が前年調査とほぼ同じ

夏季賞与の支給額について、図表4-2には、前年調査の結果を示した。図表を見ると、「増加」とする回答割合は前年調査からほぼ変化なし。ただし、産業別では、建設業において「増加」とする回答割合が7.6ポイント上昇している。

5.正規雇用者数の増減(2019年3月末比)

正規雇用者数が「増加」した事業者は18.1%
前年調査とほぼ同じ水準

調査時点における正規雇用者数を2019年3月末時点の雇用者数と比較した場合の増減について、県内事業者に質問したところ、「増加」との回答が18.1%で「減少」の10.8%を上回った。

■図表5-1 2019年度における正規雇用者数の増減(全産業526社
※アンケートを回収した578社のうち、無回答52社を除く526社が対象。
2019年度における正規雇用者数の増減

○「増加」とする回答は製造業で25.9%とやや多い

産業別に見ると、「増加」とする回答は製造業で25.9%とやや多く、商業では12.8%と少なくなっている。

■図表5-2 2018年度における正規雇用者数の増減(全産業721社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
2018年度における正規雇用者数の増減

○「増加」したとする回答割合は前年調査とほぼ同じ

前年調査(図表5-2)と今回調査(図表5-1)を比較すると、「増加」したとする回答割合はほぼ同水準。ただし、製造業については、5.5ポイント上昇している。

6.非正規雇用者数の増減(2019年3月末比)

非正規雇用者数が「増加」した事業者は13.9%
前年調査とほぼ同水準

調査時点における非正規雇用者数を2019年3月末時点の雇用者数と比較した場合の増減について、県内事業者に質問したところ、「増加」との回答が13.9%で「減少」の11.4%を上回った。

■図表6-1 2019年度における非正規雇用者数の増減(全産業431社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答147社を除く431社が対象。
2019年度における非正規雇用者数の増減

○「増加」、「減少」ともにサービス業で回答多い

産業別に見ると、サービス業において「増加」とする回答が15.9%で最も多く、「減少」とする回答も12.9%で最多となっている。

■図表6-2 2018年度における非正規雇用者数の増減(全産業616社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
2018年度における非正規雇用者数の増減

○「減少」との回答は横ばい

これまで、「減少」との回答が緩やかながら増加傾向にあったが、今回調査では11.4%となり、前回調査の11.7%から0.3ポイント下降した。

7.総人件費の増減(前年度比)

総人件費が「増加」したとする事業者は56.7%
2016年度以降、増加傾向

2019年度の総人件費の増減(前年度比)を質問したところ、「増加」とする回答が56.7%と過半数を占めた。

■図表7-1 2019年度の総人件費の増減(全産業526社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答52社を除く526社が対象。
2019年度の総人件費の増減

○「増加」とする回答は製造業で66.4%と多い

産業別に見ると、「増加」とする回答は製造業で66.4%と多く、続いてサービス業で57.1%となっている。「減少」したとする回答は商業、サービス業で比較的多く見られた。これらの事業者には、景況感や業績状況の悪い事業者が多い。

■図表7-2 2018年度の総人件費の増減(全産業720社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
2018年度の総人件費の増減

○「増加」との回答が増えた

前年調査(図表7-2)と今回調査(図表7-1)を比較すると、「増加」とする回答が56.7%と前年調査の51.4%から増えている。3年前の2016年調査では「増加」との回答は43.9%であり、増加傾向にある。

8.人件費の増加が収益に与える影響

総人件費が増加している事業者のうち約半数が
「収益を大きく圧迫」、「収益をやや圧迫」と回答

「質問7 総人件費の増減」において「増加」を選択した事業者に、人件費の増加が収益に与える影響について質問したところ、半数程度の事業者が「収益を大きく圧迫」(7.2%)または「収益をやや圧迫」(45.0%)と回答した。「収益に影響なし」とする回答は11.9%にとどまった。

■図表8-1 人件費の増加が収益に与える影響(全産業278社)
※「質問7 総人件費の増減」で「増加」と回答した298社のうち、無回答20社を除く278社が対象。
人件費の増加が収益に与える影響

○「収益を大きく圧迫」、「収益をやや圧迫」とする回答はサービス業で多い

産業別に見ると、サービス業で「収益を大きく圧迫」(7.6%)、「収益をやや圧迫」(48.6%)とする回答が多い。

■図表8-2 【前年調査】人件費の増加が収益に与える影響
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
人件費の増加が収益に与える影響

○人件費増が収益圧迫要因となっている事業者が増加傾向

前年調査(図表8-2)と今回調査(図表8-1)を比較すると、「収益をやや圧迫」とする回答が2.8ポイント増加している。3年前の調査では「収益をやや圧迫」との回答割合は39.8%であったことから、年々増加傾向にあることがわかる。

9.今後の賃上げ余力

賃上げ余力は「あまりない」とする事業者が約半数
商業、サービス業で余力の少ない事業者が目立つ

人手不足感が強まる中で、今後、さらなる賃上げの必要性が高まっている。そんな中で、県内事業者に、今後の賃上げ余力について質問したところ、「十分ある」(2.5%)、「ややある」(35.6%)との回答は合わせて4割弱で、「あまりない」(50.2%)、「全くない」(11.7%)とする回答が多い。

○「十分ある」、「ややある」との回答は建設業、製造業で4割強

産業別に見ると、建設業と製造業で「十分ある」、「ややある」との回答が比較的多くなっている。

○「あまりない」、「全くない」との回答は商業、サービス業で比較的多い

■図表9 今後の賃上げ余力(全産業528社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答50社を除く528社が対象。
今後の賃上げ余力

10.設備投資の実施及び予定

2019年度の設備投資について「あり」とする回答が32.6%
前年調査の31.8%とほぼ同水準

2019年度における設備投資の実施及び予定について県内事業者に質問したところ、32.6%の事業者が「あり」と回答した。予定「なし」とする回答は55.9%、「未定」は11.5%となった。

■図表10-1 2019年度の設備投資の実施及び予定(全産業524社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答54社を除く524社が対象。
2019年度の設備投資の実施及び予定

○「あり」は製造業で4割と多い

産業別に見ると、「あり」とする回答は製造業で41.7%と多くなっている。

■図表10-2 2018年度の設備投資の実施及び予定(全産業702社)
※「景気動向調査No.112」(和歌山社会経済研究所、2018年9月実施)より
 2018年度の設備投資の実施及び予定

○前年調査から大きな変化なし

前年調査(図表10-2)と今回調査(図表10-1)を比較すると、製造業と建設業で「あり」とする回答割合がそれぞれ、3.0ポイント、3.5ポイント上昇している。

11.設備投資による業績への影響【複数回答可】

「売上高の増加」との回答が39.8%まで増加する一方
「業績に効果なし」は29.2%まで減少

2019年度における設備投資について、実施した(または実施予定の)事業者に、その投資による業績への影響について質問したところ、「売上高の増加」とする回答が39.8%となっており、「販売費及び一般管理費の削減」(14.0%)、「売上原価の削減」(11.7%)とする回答が後に続く。また、「業績に効果なし」とする回答が29.2%見られた。

○「売上高の増加」は製造業に多い

産業別に見ると、「売上高の増加」との回答は、製造業で48.9%と多くなっている。「販売及び一般管理費の削減」との回答は、製造業や商業で多くなっている。

○前年調査と比べて「業績に効果なし」とする回答が減少

2015年以降、同一の質問を実施しているが、「業績に効果なし」とする回答は前年に続いて減少。特に建設業や商業で回答が減少している。

■図表11 2019年度の設備投資による業績への影響(全産業171社)※複数回答可
※「質問10 設備投資の実施及び予定」で「あり」と回答した171社を集計対象としている。
2019年度の設備投資による業績への影響
(注)(  )内の値は前年度調査の値。「景気動向調査No.112」(2018年9月実施)を参照した。

12.韓国製品の購入状況

「購入していない」が77.4%で最多回答
「購入している」は8.0%

県内事業者に対して、韓国製品(製品の一部に韓国製のものが使用されている場合も含む)の購入状況を質問したところ、「購入していない」とする回答が77.4%と多くを占めた。「購入している(商社経由含む)」は5.5%、「一部に韓国製品を含むものを購入」(※)は2.5%で、「わからない」とする回答も14.6%見られた。

(※)韓国製鋼材を使用した機械の購入、韓国製半導体を使用した電気機械の購入等が該当。

○「購入していない」とする回答は全ての産業で7割を超える

産業別においても、「購入していない」とする回答は8割弱となっており、特に商業、サービス業、製造業で多い。

○「購入している(商社経由含む)」は製造業、商業で回答が見られる

産業別では、「購入している(商社経由含む)」は製造業(10.0%)、商業(8.3%)で回答が見られた。製造業では、化学製品製造業(23.1%)、鉄鋼・金属製品製造業(22.2%)で回答が多くなっており、商業では、生活・文化用品小売業(18.8%)、飲食料品小売業(14.3%)、衣料品小売業(12.5%)で回答が比較的多い。

○「わからない」との回答は建設業、サービス業で比較的多く見られる

「わからない」とする回答は、建設業で21.3%、サービス業で18.3%と比較的多く見られる。業種別では、建設業は総合工事業(27.8%)、設備工事業(25.0%)で回答が多く、サービス業については、旅館・ホテル業(42.9%)で回答が多く見られた。

■図表12 韓国製品の購入状況(全産業527社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答51社を除く527社が対象。
韓国製品の購入状況

13.韓国(韓国人)向けの販売実績

「実績なし」が81.2%で最多回答
「実績あり」は8.2%

県内事業者に対して、韓国または韓国人観光客向けの販売実績の有無を質問したところ、「実績なし」とする回答が81.2%で最多回答だった。「直接取引の実績あり」は3.8%、「間接的な販売実績あり」(※)は4.4%だった。

(※)韓国に製品を輸出する事業者への製品・部品の販売、サービス提供や訪日韓国人を受け入れる旅館への商品の販売、サービス提供等が該当。

○「実績なし」とする回答は製造業を除く全ての産業で8割超

産業別においても、「実績なし」とする回答は多く、製造業の73.6%を除くと、全ての産業で8割超を占める。

○「直接取引の実績あり」は、旅館・ホテル業、機械・機械部品製造業で多い

「直接取引の実績あり」とする回答は、製造業で8.2%と最も多く、サービス業の4.1%が後に続く。業種別では、機械・機械部品製造業(21.1%)、旅館・ホテル業(31.6%)で回答が多くなっている。

○「間接的な販売実績あり」との回答は化学製品製造業、食料品製造業で多い

「間接的な販売実績あり」とする回答は、製造業で10.0%と最も多く、商業の5.6%が後に続く。業種別では、化学製品製造業(30.8%)、食料品製造業(22.2%)、生活・文化用品小売業(18.8%)で回答が多い。

■図表13 韓国(韓国人)向けの販売実績の有無(全産業520社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答58社を除く520社が対象。
韓国(韓国人)向けの販売実績の有無

14.日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(1)程度

「既に影響が見られる」は1.2%、「影響が出る見込み」は6.1%
「影響は出ない見込み」が69.9%と最多回答

日韓両国間の関係悪化に伴う輸出管理強化や日本製品不買運動、訪日韓国人観光客の減少について、県内事業者に事業活動への影響を質問したところ、「影響は出ない見込み」との回答が69.9%で最多回答となり、「既に影響が見られる」、「影響が出る見込み」との回答はわずかにとどまった。

ただし、韓国製品を購入したり、韓国向けの販売実績を有する事業者については、「既に影響が見られる」とする回答が比較的多く見られた(図表14-2)。

■図表14-1 日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(全産業521社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答57社を除く521社が対象。
日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響

■図表14-2 日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(全産業521社)
※韓国製品の購入状況、韓国向けの販売実績別
日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響

15.日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(2)内容 【複数回答可】

「取引先の業績悪化に伴う売上減」が40.0%で最多
「訪日韓国人減少に伴う売上減」が34.3%で次に続く

質問14で日韓関係悪化により事業活動に「既に影響が見られる」、「影響が出る見込み」と回答した事業者に対して、その影響の内容を質問したところ、「取引先の業績悪化に伴う売上減」(40.0%)が最多回答で、「訪日韓国人減少に伴う売上減」(34.3%)、「日本製品不買運動に伴う売上減」(17.1%)が後に続く。「輸出管理強化に伴う売上減」とする回答は11.4%にとどまった。

○「取引先の業績悪化に伴う売上減」は製造業で比較的多い

業種別に見ると、「取引先の業績悪化に伴う売上減」については、製造業において回答が多い一方で、「訪日韓国人減少に伴う売上減」については、飲食料品卸売業、旅館・ホテル業、飲食業で回答が多い。

■図表15 日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響(全産業35社)※複数回答可
※「質問14 日韓関係が及ぼす事業活動への影響」で「既に影響が見られる」、「影響が出る見込み」と回答した事業者38社のうち無回答3社を除く35社を集計対象とする
日韓関係悪化が及ぼす事業活動への影響

おわりに

○県内景況BSIは3期連続で下降

7〜9月期の県内景況BSIは、3期連続での下降となった。3期連続での下降は、2008年の世界金融危機以降では初めてで、全ての産業で景況BSIが下降した。中でも、製造業は4年半ぶりに景況BSIが3期連続で下降し、売上高BSIも約6年ぶりの低水準にまで下降している。経営上の問題点として「売上不振」を挙げる事業者も増えており、業況は悪化している。

○10〜12月期(見通し)の景況BSIはサービス業を除く全ての産業で下降

消費税率引き上げ後の10〜12月期(見通し)については、サービス業において、対事業所サービス業を中心に、業況に底堅さが見られる一方で、建設業、製造業、商業では景況感を「悪い」とする事業者が増加する模様。売上高・収益など業績に関するBSIも下降する見通しとなっており、県内事業者の先行き懸念は強い。このような状況の中で、人手不足感はいずれの産業においても強くなっており、引き続き大きな経営上の問題点となっている。

○人手不足感が強まる中、正社員の月例給与額を引き上げる事業者は5年連続で半数超

県内景気に弱さが見られる一方で、高齢化や人口減少を背景に、県内事業者の人手不足感は強まっている。正社員の月例給与額を引き上げた事業者は5年連続で半数を超え、パート・アルバイトの賃金単価を引き上げた事業者は5年連続で増加している。

○さらなる賃上げ余力については、「少ない」とする事業者が目立つ

総人件費が増加したとする事業者は56.7%と過半数を占め、その割合は年々増加している。この結果、人件費の増加が収益圧迫要因になっている事業者も多い。今後も人材確保のための賃金水準の引き上げが避けられない中で、賃上げ余力について、県内事業者に質問したところ、「あまりない」、「全くない」とする事業者が合わせて6割強を占めた。

賃上げ余力が限られる中で、人手不足を解決するために、県内事業者は「従業員の能力強化」、「無駄な業務の削減」、「一部業務の外注」、「事業の「選択と集中」」、「設備投資による省力化」などの対応策が重要となっている。

このページのトップへ