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景気動向調査 No.117

はじめに

1.調査の目的

県内企業の実態と動向を把握し、現在の経済環境が和歌山県内の各企業にどのような影響を及ぼしているのか、さらに、今後この状況はどのようになると予想されるのかを調査し、調査結果を企業経営の参考資料としていただくことを目的とする。

2.前回調査(2019年7〜9月期)における県内経済の状況
県内景況BSIは3期連続で下降

前回調査(2019年7〜9月期)の県内景況BSIは、3期連続での下降となった。3期連続での下降は、2008年の世界金融危機以降では初めてで、全ての産業で景況BSIが下降した。中でも、製造業は4年半ぶりに景況BSIが3期連続で下降し、売上高BSIも約6年ぶりの低水準にまで下降している。経営上の問題点として「売上不振」を挙げる事業者も増えており、業況は悪化している。

3.2019年10〜12月期の国内外経済情勢
世界経済の成長減速、自然災害、消費増税の影響もあり、
国内の生産活動に弱さが見られるも
政府による経済対策もあり、国内景気は底堅さを維持する模様

米中貿易協議において、「第一段階」の部分合意に達し、米国が中国に対して発動した追加関税の一部が引き下げられることになった。英国では議会下院において、EU離脱法案が可決され、懸念されていた「合意なきEUからの離脱」は回避される可能性が高まった。この結果、先行きに対する不透明感は幾分緩和されたが、足下の世界経済は成長減速が続いている。国際通貨基金(IMF)が四半期に一度公表している「世界経済見通し」(2020年1月)において、2019年の世界の経済成長率を2.9%に下方修正した(下方修正は6四半期連続)。米中貿易摩擦に伴う世界的な貿易量の伸び悩みや企業の設備投資鈍化が下方修正の主因となっている。

同時期の日本国内については、世界経済の成長減速に伴う輸出減、生産活動低迷が鮮明になっている。台風19号、台風21号により、東北・関東を中心に河川氾濫が多数発生した。このことに伴う、工場の稼働停止、物流網の遮断なども生産活動低迷の要因となった。10月には、5年半ぶりに消費税率が引き上げられ、自動車などの耐久消費財を中心に、駆け込み需要の反動減が見られる。前回増税時(2014年4月)に比べて、小売業売上額の落ち込み幅は小さいと考えられるが、全国的な暖冬傾向、インバウンド消費の伸び悩み(訪日韓国人客の減少等)などの悪影響が懸念される。このような状況の中で、政府は、台風災害対策・消費増税対策として大規模な経済対策を準備している。このこともあり、民間エコノミストによる「ESPフォーキャスト調査」(日本経済研究センター、1月調査)では、2019年度の実質GDP成長率が0.88%(10月調査では0.68%)に上方修正された。

4.今回の調査課題

以上のような国内経済情勢の中で実施した当調査では、「2019年10〜12月期の県内事業者の景況感・業績」、「2020年1〜3月期の県内事業者の景況感・業績(見通し)」に加えて、特集アンケート「消費増税の影響」、「キャッシュレス決済の導入状況」について報告を行う。

I 自社の景況 −回答企業の経営者が自社の景況をどうみているかを集計−

「自社の景況」は、日本銀行が全国規模で行っている企業短期経済観測調査(短観)において企業の景況感を示す業況判断指数(DI)と同様の基準を用い、県内企業の自社景況BSI値を調査するものである。

県内の自社景況BSI

県内景況BSIは4期連続で下降
見通しにおいてもさらに下降する模様
○県内景況BSIは4期連続で下降。特に製造業で景況BSIが大きく下降した

2019年10〜12月期の県内景況BSIは4期連続での下降となった。業況良好な建設業では景況BSIが上昇し、サービス業の景況BSIもプラス水準を維持する一方で、10月の消費増税、国内生産活動の低迷もあり、製造業の景況BSIは11.9ポイントの下降となった。さらに、前回増税時(2014年4月)に比べて、悪影響は限定的と考えられる商業だが、その景況BSIは3.1ポイント下降した。このような状況においても、建設業とサービス業における人手不足感は依然として強く、経営上の問題点となっている。

○2020年1〜3月期(見通し)の県内景況BSIはさらに下降し、3年半ぶりの低水準

2020年1〜3月期(見通し)の県内景況BSIは、さらに下降し、3年半ぶりに▲10ポイントを下回る模様。製造業の景況BSIが引き続き下降することに加えて、建設業とサービス業の景況BSIも下降する。商業の景況BSIは上昇に転じるが、売上高・収益等の業績については改善の動きが乏しい。世界景気・国内景気の先行きに対する懸念は幾分弱まるも、県内事業者の先行きに対する不安感は強い。

(参考) 家計の景況感と広義の建設業の景況感

家計の景況感

家計の景況感は再び下降し、極めて低い水準

家計の景況感

※「家計景況感」とは、和歌山県内家計消費の状況が経営に大きく影響する事業者の景況BSIのことで、該当事業者は小売業とサービス業の一部(教養・娯楽、生活関連サービス業)である。今回の該当事業者数は小売業102社、サービス業35社の計137社。

広義の建設業の景況感

「広義の建設業」の景況BSIは3期ぶりに上昇
その他の産業に比べて40ポイント程度高い水準にある

広義の建設業の景況感

※「広義の建設業」とは、建設業ならびに建設業を主な得意先とする業種(窯業・土石品製造業、測量・設計業務等)のこと。今回の該当事業者数は「広義の建設業」が151社、「広義の建設業を除く全産業」は550社の計701社。
1.産業別(建設業、製造業、商業、サービス業)

ここでは、建設業、製造業、商業、サービス業の各産業別に景況を報告する。また、製造業、商業、サービス業に関しては、業種別にその景況を合わせて報告する。

自社の景気(産業別)

≪建設業≫

回答事業者数: 86社   景況BSIの推移【 前回 20.0 → 今回 32.9 → 見通し 18.5 】

景況BSIは30超の高水準
見通しについても高い水準を維持する

2019年10〜12月期における県内建設業について、景況BSIは3期ぶりに30超の水準まで上昇した。景況感を「良い」とする事業者が約4割を占めている。土木工事・建設工事を受注する総合工事業や職別工事業(内装工事、建具工事等)、設備工事業(電気工事、管工事等)のいずれにおいても、景況BSIは30前後の水準にあり、良好な業況にある。県内公共工事請負金額は4〜11月累計で前年同期比16.8%増、住宅着工戸数は1〜11月累計で前年同期比5.4%増となっている。さらに、2018年9月の台風21号に関連した災害復旧工事や修繕工事なども見られ、これらが県内建設業の良好な業況の要因と考えられる。

2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは10ポイント以上下降するものの、その水準は依然として高く、良好な業況は続くものと考えられる。

このような状況の中で、「人手不足」が深刻化しており、事業者の6割程度が「人手が不足している」と回答している。

≪製造業≫

回答事業者数: 151社   景況BSIの推移【 前回 ▲2.5 → 今回 ▲14.4 → 見通し ▲19.4 】

景況BSIは4期連続で下降(約11年ぶり)
見通しではさらに下降し、7年ぶりの低水準に

県内製造業の景況BSI(2019年10〜12月期)は、4期連続で下降した。景況BSIが4期連続で下降するのは、2009年1〜3月期以来、約11年ぶり。売上高・収益の各BSIも大きく下降しており、景況感だけではなく、業績状況も悪化している。業種別では、鉄鋼・金属製品や機械・機械部品において景況BSIが急激に悪化している。

2020年1〜3月期(見通し)では、景況BSIは7年ぶりの低水準まで下降する模様。機械・機械部品を除く全ての業種で景況BSIが下降する。国内の生産活動が低迷していることに加えて、10月の消費増税による悪影響が、県内製造業にも及んでいる可能性が考えられる。

このような状況にもかかわらず、業況堅調な事業者を中心に、依然として「人手不足」が大きな経営上の問題となっている点には注意が必要。

以下では、製造業の各分野について報告を行う。

食料品 回答事業者数: 23社
景況BSIの推移【 前回 0.0 → 今回 4.8 → 見通し ▲5.0 】
景況BSIは上昇するも、売上高・収益において「減少」との回答が目立ち
仕入価格の上昇懸念も強まっている


2019年10〜12月期の景況BSIは前回から上昇し、7期連続でマイナス水準を回避している。梅干製造事業者において景況感を「良い」とする事業者が複数見られる一方で、同業種において景況感を「悪い」とする事業者も多い。業種内で業況は分かれており、売上高・収益が「減少」しているとする事業者も少なくない。2020年1〜3月期(見通し)の景況BSIは▲5.0ポイントに下降する模様。
このような状況の中で、仕入価格の上昇懸念が極めて強くなっている。8割弱の事業者が仕入価格が「上昇」していると回答する一方で、販売価格が「上昇」しているとする事業者は約4割にとどまる。
繊維製品 回答事業者数: 27社
景況BSIの推移【 前回 ▲18.8 → 今回 ▲26.9 → 見通し ▲36.4 】
景況BSIは下降し、低い水準で推移
売上高・収益等の業績状況が悪化


2019年10〜12月期の景況BSIは下降し、低い水準となっている。売上高・収益ともに約6割の事業者が「減少」と回答するなど、業績状況が悪化している。毛織物、ニット製品、パイル織物等を製造する事業者で「減少」とする回答が多い。
2020年1〜3月期(見通し)では、約4割の事業者が景況感を「悪い」と回答するなど、景況BSIはさらに下降する模様。
木材・木工製品 回答事業者数: 10社
景況BSIの推移【 前回 8.3 → 今回 ▲20.0 → 見通し ▲44.4 】
景況BSIは見通しを含めて下降
経営上の問題点として約半数が「売上不振」を挙げる


2019年10〜12月期の景況BSIは大きく下降し、▲20.0ポイントとなった。サンプル数が10と少ない点には注意が必要だが、経営上の問題点として「売上不振」を挙げる事業者が半数を占めており、業況には厳しさが伺える。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIはさらに下降する模様。
化学製品 回答事業者数: 12社
景況BSIの推移【 前回 23.1 → 今回 16.7 → 見通し 0.0 】
景況BSIは比較的高い水準ながら、下降傾向にあり
見通しも弱含む


2019年10〜12月期の景況BSIは2期連続で下降した。比較的高い水準は維持したが、景況感を「良い」とする事業者が減少している。2020年1〜3月期(見通し)では、景況BSIが0.0ポイントまで下降する見通しとなっており、業況は弱含む模様。ただし、これまでの好調な業況を背景に、人員拡大、設備投資に踏み切る事業者も複数見られる。
このような状況の中で、人手不足感が再び強まっており、約4割の事業者が人手が「不足」していると回答した。
鉄鋼・金属製品 回答事業者数: 18社
景況BSIの推移【 前回 15.0 → 今回 ▲17.6 → 見通し ▲33.3 】
景況BSIは約3年ぶりのマイナス水準
見通しではさらに下降する模様


2019年10〜12月期の景況BSIは大きく下降し、約3年ぶりにマイナス水準となった。景況感を「悪い」とする事業者が3割強まで増加している。売上高・収益が「減少」しているとする回答も増加しており、経営上の問題点として5割弱の事業者が「売上不振」を挙げた。
2020年1〜3月期(見通し)においても、景況BSIはさらに下降し、売上高・収益で「減少」とする回答が過半数を占めるなど、見通しの業況はさらに悪化する模様。
機械・機械部品 回答事業者数: 28社
景況BSIの推移【 前回 ▲18.2 → 今回 ▲25.0 → 見通し ▲7.7 】
景況BSIは4期連続で下降し
約7年半ぶりの低水準


2019年10〜12月期の景況BSIは4期連続で下降し、2012年4〜6月期とほぼ同水準となった。直近1年間における景況BSIの下げ幅は54.0ポイントとなっており、業況が急激に悪化している。売上高・収益についても、約6割の事業者が「減少」と回答している。
2020年1〜3月期(見通し)では、景況BSIは上昇に転じるが、売上高・収益では約半数の事業者が「減少」と回答しており、業況に改善の動きは見られない。
その他の製造業 回答事業者数: 33社
(※印刷業、窯業・土石品製造業、プラスチック製品製造業等)
景況BSIの推移【 前回 ▲13.0 → 今回 ▲15.6 → 見通し ▲19.4 】
景況BSIは3期連続で下降
見通しにおいてはさらに下降する模様


2019年10〜12月期の景況BSIは3期連続での下降となり、3年半ぶりの低水準となっている。景況感を「良い」とする事業者が減少している。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況感を「悪い」とする事業者が増加し、景況BSIはさらに下降する。

≪商業≫

回答事業者数: 159社   景況BSIの推移【 前回 ▲20.6 → 今回 ▲23.7 → 見通し ▲21.2 】

景況BSIが4期連続で下降し、2017年以降の最低水準を下回った
売上高・収益の業績状況も悪化

県内商業の景況BSI(2019年10〜12月期)は、4期連続での下降となり、2017年以降の最低水準を下回った。前回の消費増税時(2014年4月)に比べると、景況BSIの下落幅は小さかったものの、小売業で景況BSIが下降した。また、売上高・収益について、「減少」とする回答が約半数を占めており、業績状況が悪化している。

2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIが上昇するも、売上高・収益の各BSIは下降する模様で、業況改善の動きはあまり見られない。

このような状況の中で、人手不足感が緩和しており、機械器具卸売業、衣料品小売業などで人手が「不足」しているとの回答が減少した。

以下では、卸売業ならびに小売業の景況について報告する。

卸売業 回答事業者数: 98社
景況BSI値の推移【 前回 ▲18.9 → 今回 ▲13.0 → 見通し ▲10.8 】
景況BSIは3期ぶりに上昇するも
売上高・収益等の業績については、改善の動きが乏しい


2019年10月の消費増税を前にした駆け込み需要は前回増税時(2014年4月)に比べてあまり見られなかったこともあり、その反動減は軽微にとどまったものと考えられ、10〜12月期の景況BSIは3期ぶりの上昇となった。建築材料卸売業、機械器具卸売業などで景況感を「良い」とする事業者が増加した。ただし、景況感を「悪い」とする事業者も3割程度と比較的多く、飲食料品卸売業、機械器具卸売業で目立つ。売上高・収益についても「減少」とする回答が4割程度見られる。2020年1〜3月期(見通し)の景況BSIは、景況感を「悪い」とする事業者がやや減少することもあり、2.2ポイント上昇する模様。ただし、売上高・収益について、「減少」とする回答は多く、業績状況に改善の動きは見られない。
実績・見通しともに、景況BSIは上昇したものの、売上高・収益等の業績について、改善の動きが乏しい点には注意を要する。
小売業 回答事業者数: 102社
景況BSI値の推移【 前回 ▲23.1 → 今回 ▲33.3 → 見通し ▲31.0 】
景況BSIは下降し、約3年ぶりの低水準

2019年10〜12月期の景況BSIは下降し、2017年1〜3月期とほぼ同水準にまで下降。ガソリンスタンド等を含むその他の小売業や、家具、宝石、化粧品等を取り扱う生活・文化用品小売業で景況BSIが下降した。10月の消費増税を前にした駆け込み需要は前回増税時(2014年4月)に比べてあまり見られなかったことから、その反動減は軽微にとどまったものと考えられ、景況BSIの下降幅は、当時に比べて小さかった。ただし、4割弱の事業者が景況感を「悪い」と回答し、売上高・収益についても過半数の事業者が「減少」と回答するなど、業況には厳しさが見られる。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは2.3ポイントの上昇を見込むが、売上高・収益に関するBSIに改善の動きは見られず、今後の動向に注意を要する。

≪サービス業≫

回答事業者数: 264社   景況BSIの推移【 前回 1.4 → 今回 4.6 → 見通し ▲5.6 】

景況BSIは上昇し、7期連続でプラス水準を維持
ただし、見通しには弱さが見られる

県内サービス業の景況BSI(2019年10〜12月期)は、景況BSIは上昇し、7期連続でプラス水準を維持した。売上高・収益に関するBSIも堅調に推移しており、不動産業、運輸業、医療・福祉などを中心に業況は底堅い。10月の消費増税の影響については、前回増税時(2014年4月)に比べると限定的で、増税後に景況感が悪化したとする事業者は1割程度にとどまった。ただし、2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIが10.2ポイント下降する模様。売上高・収益に関するBSIも下降する見通しで、先行きには弱さも見られる。

以下では、サービス業の各分野の景況について報告する。

不動産業 回答事業者数: 34社(※物品賃貸業含む)
景況BSI値の推移【 前回 9.7 → 今回 17.6 → 見通し 3.3 】
景況BSIは上昇し、比較的高い水準にある

2019年10〜12月期の景況BSIは、前回から7.9ポイント上昇し、17.6ポイントと比較的高い水準にある。前回調査と同様、景況感を「良い」とする事業者が建設機械リース業、土地・住宅売買業などで複数見られる。売上高・収益等の業績も堅調で、各BSIはプラス水準にある。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは下降するが、プラス水準を維持する。
運輸業 回答事業者数: 32社(※旅客運輸業、倉庫業含む)
景況BSI値の推移【 前回 0.0 → 今回 9.7 → 見通し ▲6.9 】
景況BSIは3期連続で上昇
2018年以降の最高水準を更新


2019年10〜12月期の景況BSIは上昇し、2018年以降の最高水準を更新した。貨物運輸業を中心に景況感を「良い」とする事業者が3割程度を占めている。売上高では約4割、収益では約3割の事業者が「増加」と回答するなど、景況感・業績ともに良い。ただし、人手不足感は依然として強く、6割弱の事業者が人手が「不足」していると回答した。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況感を「良い」とする事業者が減少し、景況BSIは16.6ポイント下降する模様。
旅館・ホテル業 回答事業者数: 25社
景況BSI値の推移【 前回 ▲4.8 → 今回 12.5 → 見通し ▲8.0 】
景況BSIは上昇し、再びプラス水準に

2019年10〜12月期の景況BSIは上昇し、再びプラス水準となった。景況感を「良い」とする事業者がビジネスホテルや田辺市本宮町の温泉旅館などを中心に3割程度見られた。景況BSI上昇の背景としては、世界遺産登録15周年を迎えた熊野古道への来訪者の増加や、ねんりんピック開催に伴う来県者の増加などが考えられる。
2020年1〜3月期(見通し)については、例年宿泊者数が減少する時期にあたることから、景況BSIは下降する模様。
飲食業 回答事業者数: 12社
景況BSI値の推移【 前回 ▲6.3 → 今回 ▲16.7 → 見通し ▲8.3 】
景況BSIは3期ぶりに下降
売上高・収益が「減少」しているとする事業者が約半数を占める


2019年10〜12月期の景況BSIは3期ぶりに下降となった。売上高について、約4割の事業者が「増加」と回答する一方で、約5割は「減少」と回答している。収益についても、約半数の事業者が「減少」と回答するなど、業績状況はあまり良くない。このような状況の中で、人手不足感は強く、9割の事業者が人手が「不足」していると回答している。
2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは上昇する模様で、業況は一進一退の状況にある。
医療・福祉 回答事業者数: 47社
景況BSI値の推移【 前回 2.6 → 今回 6.7 → 見通し 4.4 】
景況BSIは上昇し、4期連続でプラス水準を維持

2019年10〜12月期の景況BSIは上昇し、4期連続でプラス水準を維持した。売上高・収益については、「減少」とする回答が減った。このような状況の中で、人手不足感が強く、約半数の事業者が人手が「不足」していると回答した。2020年1〜3月期(見通し)についても、景況BSIはプラス水準を維持する模様。
生活関連サービス業 回答事業者数: 17社
(※葬祭業、クリーニング業、理美容業等)
景況BSI値の推移【 前回 ▲31.3 → 今回 ▲29.4 → 見通し ▲29.4 】
景況感を「悪い」とする事業者が目立つ

2019年10〜12月期の景況BSIは、やや上昇したが、依然として約4割の事業者が景況感を「悪い」と回答している(クリーニング業等を中心に)。収益についても、約4割の事業者が「減少」と回答するなど、業況には厳しさが見られる。経営上の問題点としては、葬祭業を中心に「受注単価の低下」との回答が目立った。2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは横ばいで推移し、売上高・収益等の業績状況にも改善の動きは見られない。
教養・娯楽サービス業 回答事業者数: 18社
景況BSI値の推移【 前回 ▲20.0 → 今回 ▲16.7→ 見通し ▲17.6 】
景況BSIは3期連続で上昇するも、その水準は低い

2019年10〜12月期の景況BSIは、3期連続での上昇となった。景況感を「良い」とする事業者は増えていないが、「悪い」とする事業者が減少している。ただし、売上高・収益について、約4割の事業者が「減少」と回答しており、業況はあまり良くない。2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは0.9ポイント下降する模様。
その他のサービス業 回答事業者数: 79社
(※建物サービス、情報通信業、人材派遣業、建設サービス等)
景況BSI値の推移【 前回 18.4 → 今回 8.9 → 見通し ▲5.3 】
景況BSIは下降するも、プラス水準を維持
見通しにやや弱さが見られる


2019年10〜12月期の景況BSIは下降するも、プラス水準を維持した。土木サービス業、情報通信業において景況感を「良い」とする事業者が多く見られる。ただし、売上高・収益について、「減少」とする回答が増加傾向にある。2020年1〜3月期(見通し)においても、「減少」とする回答は増加する模様で、景況BSIは下降し、約3年ぶりの低水準となる見込み。

2.地域別(和歌山市、紀北地域、紀中地域、紀南地域)

→地域区分については、こちら

県内自社景気の地域別比較(全産業)

地域別回収状況

発送先数 回答社数 回答率 回答社数(地域別)
和歌山市 紀北地域 紀中地域 紀南地域
建 設 業 200社 86社 43.0% 29社 18社 13社 26社
製 造 業 400社 151社 37.8% 57社 57社 22社 15社
商   業 600社 200社 33.3% 66社 43社 45社 46社
サービス業 800社 264社 33.0% 112社 46社 29社 77社
全 産 業 2000社 701社 35.1% 264社 164社 109社 164社

和歌山市、紀北地域の景況BSIが4期連続で下降
見通しについては、全ての地域で景況BSIが下降する
和歌山市 景況BSIは5期ぶりのマイナス水準。見通しにおいてもさらに下降する模様
2019年10〜12月期の景況BSIは4期連続で下降し、5期ぶりにマイナス水準となった。建設業、サービス業の景況BSIがプラス水準で推移する一方で、製造業、卸売業、小売業の景況BSIが大きく下降した。さらに、2020年1〜3月期(見通し)は小売業を除く全ての産業で景況BSIが下降し、全体では5期連続での下降となる模様。
紀北地域 景況BSIは4期連続で下降し、3年ぶりの低水準。見通しでもさらに下降する
2019年10〜12月期の景況BSIは4期連続で下降し、3年ぶりの低水準となっている。建設業、サービス業の景況BSIはプラス水準を維持する一方で、製造業、卸売業、小売業の景況BSIが大きく下降した。2020年1〜3月期(見通し)においても景況BSIは下降する模様。
紀中地域 景況BSIは小幅下降。ただし、見通しでは大きく下降する模様
2019年10〜12月期の景況BSIは0.6ポイント下降した。他地域に比べて、その下降幅は小幅となった。建設業、製造業の景況BSIが大きく下降する一方で、卸売業・小売業は上昇した。2020年1〜3月期(見通し)では、景況BSIは全ての産業で下降する模様。
紀南地域 景況BSIは上昇し、プラス水準となった
2019年10〜12月期の景況BSIは上昇し、プラス水準に。建設業、卸売業、サービス業の景況BSIが比較的高い水準にある。2020年1〜3月期(見通し)については、景況BSIは下降する。
3.全国との比較

−日銀短観DIと比較した県内自社景況BSI−

短観DI、県内景況BSIはともに4期連続の下降
●全産業 〜短観DI は4ポイント、県内景況BSIは1ポイント下降。見通しもともに下降する〜

2019年10〜12月期において、全体の短観DI(以下、短観DI)は4ポイントの下降となった。製造業、非製造業ともに3ポイント下降した。県内景況BSIについては1ポイントの下降となった。非製造業で2ポイント上昇するも、製造業が13ポイント下降した。

2020年1〜3月期(見通し)については、短観DI 、県内景況BSIともに下降する。

日銀短観と県内自社景気の比較(全産業)

●製造業 〜短観DI・県内景況BSIともに4期連続で下降。県内景況BSIは13ポイントの下降〜

2019年10〜12月期において、全体の短観DI(以下、短観DI)は3ポイントの下降となった。県内景況BSIについては13ポイント下降している。鉄鋼・金属製品製造業、機械・機械部品製造業において景況BSIが大きく下降した。

2020年1〜3月期(見通し)についても、短観DI 、県内景況BSIともに下降する。

日銀短観と県内自社景気の比較(製造業)

●非製造業 〜短観DIは2期ぶりの下降。県内景況BSIは4期ぶりに上昇〜

2019年10〜12月期の全体の短観DIは2期ぶりの下降となった。県内景況BSIは2ポイント上昇。上昇は4期ぶり。建設業を中心に景況BSIが上昇した。

2020年1〜3 月期(見通し)については、短観DI、県内景況BSIともに下降する。

日銀短観と県内自社景気の比較(非製造業)

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