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景気動向調査 No.120  特集

「2020年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について
「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響と今後の対応」について

アンケート趣旨

今回の特集アンケートでは、定期的に質問を行っている「県内事業者の賃上げ・設備投資」に加えて、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響と今後の対応」に関する質問を行った。 前回の調査に引き続き、月間の売上高状況(前年比)、感染拡大に伴う影響への対応策、今後検討している取り組みなどについて質問を行った。


調査項目

【「2020年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について】
  1.正規雇用者の月例給与額の増減
  2.非正規雇用者の賃金単価の変化
  3.夏季賞与の支給状況
  4.夏季賞与の支給額の増減
  5.正規雇用者数の増減
  6.非正規雇用者数の増減
  7.総人件費の増減
  8.人件費の増加が収益に与える影響
  9.設備投資の実施及び予定
  10.設備投資による業績への影響

【「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響と今後の対応」について】
  11.6〜9月の売上状況
  12.売上高減少の要因
  13.新型コロナに関連して実施している(した)対応策
  14.今後の経営において重要なキーワード

調査結果

【「2020年度における県内事業者の賃上げ・設備投資」について】
月例給与額を引き上げた事業者が大きく減少し、夏季賞与の支給額を減らす事業者も増
ただし、正規・非正規雇用者数を減少させる動きはあまり見られず

○ 正規雇用者の月例給与額を引き上げた事業者は39.2%で、前年の55.3%から大きく減少

○ 夏季賞与を支給した事業者は70.9%と前年とほぼ同水準だったが、支給額を「減少」した事業者が25.9%と前年の8.2%から増えた

○ 正規雇用者数、非正規雇用者数ともに「減少」させた事業者は前年とほぼ同水準にとどまる

【「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響と今後の対応」について】
売上高水準はやや上昇するも、コロナ禍の影響は依然強く
約半数の事業者が、出張・商談・営業の自粛を行い、約2割が従業員の一時休業を実施

○ 前年の売上高水準を100とした場合、本年の売上高水準(県平均)は6月の75.3を底に、7月が83.1、8月は87.7まで上昇。9月は前年に消費増税の駆け込み需要があり81.6に

○ 約半数の事業者が「出張・商談・営業の自粛」を実施。依然として約2割の事業者が「営業時間の短縮」、「従業員の一時休業」を実施

○ 今後の経営のキーワードとしては、約半数の事業者が「売上減への対応」と回答

1.正規雇用者の月例給与額の増減(前年度比)

月例給与額を増加させた事業者は39.2%
前年度調査の55.3%から大きく減少

■図表1-1 正規雇用者の月例給与額の増減[前年度比] (全産業882社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答57社を除く882社が対象。
正規雇用者の月例給与額の増減

○「増加」させた事業者数は39.2%で、前年度から大きく減少

産業別では、特に製造業で「増加」事業者が19年度の64.0%から20年度は43.4%と大きく減少している。他の産業についても、商業(20年度31.5%、19年度49.0%)、サービス業(20年度42.3%、19年度55.6%)、建設業(20年度42.1%、19年度54.1%)で減少している。

■図表1-2 2014年度〜20年度における月例給与額の増減 [全産業、各前年度比]
2014年度〜20年度における月例給与額の増減

2.非正規雇用者の賃金単価の変化(前年度比)

非正規雇用者の賃金単価を「引上げた」事業者は22.7%で
前年度調査の39.9%から大きく減少

■図表2-1 非正規雇用者の賃金単価の変化[前年度比] (全産業691社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答248社を除く691社が対象。
非正規雇用者の賃金単価の変化

○「横ばい(変化なし)」が74.7%と最多だが、一部業種で「引下げ」の事業者目立つ

非正規雇用者の賃金単価を前年度比「横ばい」とする事業者が74.7%で最多だが、機械・機械部品製造業、飲食業など一部の業種では1割強の事業者が「引下げ」と回答している。

■図表2-2 2014年度〜20年度における賃金単価の変化[各前年度比]
2014年度〜20年度における賃金単価の変化

3.夏季賞与の支給状況

70.9%の事業者が夏季賞与を「支給した」と回答
前年度調査の73.0%とほぼ同水準
○「支給した」とする回答は建設業、製造業で多い

産業別に見ると、建設業、製造業で「支給した」とする回答割合がやや多い。

■図表3-1 2020年度夏季賞与の支給状況(全産業884社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答55社を除く884社が対象。
2020年度夏季賞与の支給状況

○「支給した」とする回答割合は前年調査とほぼ同水準

夏季賞与の支給状況について、図表3-2には前年度調査の結果を示した。図表を見ると、「支給した」とする回答は73.0%となっており、今回の70.9%とほぼ同水準となっている。ただし、産業別では、製造業で「支給した」とする回答が減少している。

■図表3-2 2019年度夏季賞与の支給状況(全産業525社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度夏季賞与の支給状況

4.夏季賞与の支給額の増減(前年度比)

夏季賞与を支給した事業者のうち25.9%が支給額を「減少」させた
その割合は前年度調査の8.2%から大きく上昇
○「減少」との回答が商業、製造業で目立つ

産業別に見ると、建設業で「増加」との回答が4割弱と他産業に比べて多くなる一方で、商業と製造業では「減少」との回答が他産業に比べて多い。

■図表4-1 2020年度夏季賞与の支給額(全産業622社)
※「質問3 夏季賞与の支給状況」で「支給した」と回答した627社のうち、無回答5社を除く622社が集計対象。
2020年度夏季賞与の支給額

○「減少」の回答割合が前年調査から3倍に上昇

夏季賞与の支給額について、図表4-2には、前年調査の結果を示した。図表を見ると、「減少」とする回答割合が25.9%と前年度調査の8.2%から大きく上昇した。特に製造業では14.6%から30.3%に上昇しており、機械・機械部品製造業や鉄鋼・金属製品製造業などで「減少」との回答が目立った。

■図表4-2 2019年度夏季賞与の支給額(全産業377社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度夏季賞与の支給額

5.正規雇用者数の増減(2020年3月末比)

正規雇用者数の増減状況については
前年度調査と大きな違いは見られない
○「増加」とする回答は建設業で2割

産業別に見ると、「増加」とする回答は建設業で20.0%と他産業に比べてやや多くなっている。

■図表5-1 2020年度における正規雇用者数の増減(全産業526社)
※アンケートを回収した578社のうち、無回答52社を除く526社が対象。
2020年度における正規雇用者数の増減

○「増加」したとする回答割合は前年度調査からやや下降

前年度調査(図表5-2)と今回調査(図表5-1)を比較すると、「増加」したとする回答割合は製造業で下降したこともあり、全産業では18.1%から14.3%に下降した。「減少」したとする回答は前年度と今回調査で大きな違いは見られなかった。

■図表5-2 2019年度における正規雇用者数の増減(全産業526社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度における正規雇用者数の増減

6.非正規雇用者数の増減(2020年3月末比)

非正規雇用者数が「減少」した事業者は12.5%
前年度調査とほぼ同水準
○「増加」事業者は減少

2020年3月末と比べて、非正規雇用者数が「増加」したとする事業者は7.2%となり、前年度調査の18.9%からは減少した。サービス業、製造業で特に減少している。

■図表6-1 2020年度における非正規雇用者数の増減(全産業712社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答227社を除く712社が対象。
2020年度における非正規雇用者数の増減

○「減少」事業者は製造業、サービス業で増えた

全産業で見た場合、「減少」事業者は12.5%と前年度調査の11.4%とほぼ同数だが、製造業については、前年度調査の9.0%から今回調査では13.6%まで増えている。業種別では、鉄鋼・金属製品製造業で31.3%の事業者が「減少」と回答している。

■図表6-2 2019年度における非正規雇用者数の増減(全産業431社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度における非正規雇用者数の増減

7.総人件費の増減(前年度比)

総人件費が「減少」したとする事業者は前年度に比べて増えるも
「増加」事業者の方が依然として多い
○「増加」との回答が「減少」を上回る

「増加」とする回答は35.3%で、「減少」の22.1%を上回った。特に、建設業では「増加」が41.7%を占めている。

■図表7-1 2020年度の総人件費の増減(全産業886社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答53社を除く886社が対象。
2020年度の総人件費の増減

○「増加」との回答が減った

前年度調査(図表7-2)と今回調査(図表7-1)を比較すると、「増加」とする回答が35.3%となり、前年度調査の56.7%からは大きく減少した。特に製造業で減少幅が大きい。

■図表7-2 2019年度の総人件費の増減(全産業526社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度の総人件費の増減

8.人件費の増加が収益に与える影響

総人件費が増加している事業者のうち約半数が
「収益を大きく圧迫」、「収益をやや圧迫」と回答

「質問7 総人件費の増減」において「増加」を選択した事業者に、人件費の増加が収益に与える影響について質問したところ、半数程度の事業者が「収益を大きく圧迫」(12.3%)または「収益をやや圧迫」(43.0%)と回答した。「収益に影響なし」とする回答は13.0%にとどまった。

○「収益を大きく圧迫」、「収益をやや圧迫」とする回答は商業で多い

産業別に見ると、商業で「収益を大きく圧迫」(16.5%)、「収益をやや圧迫」(43.5%)とする回答が多い。

■図表8-1 人件費の増加が収益に与える影響(全産業300社)
※「質問7 総人件費の増減」で「増加」と回答した313社のうち、無回答13社を除く300社が対象。
人件費の増加が収益に与える影響

○人件費増が収益圧迫要因となっている事業者が製造業、商業で増加

前年度調査(図表8-2)と今回調査(図表8-1)を比較すると、「収益をやや圧迫」とする回答が2.0ポイント減少しているが、「収益を大きく圧迫」とする回答が5.1ポイント増加した。特に製造業と商業において、それぞれ8.2ポイント、8.7ポイント増加している。

■図表8-2 【前年調査】人件費の増加が収益に与える影響
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
【前年調査】人件費の増加が収益に与える影響

9.設備投資の実施及び予定

2020年度の設備投資について「あり」とする回答が30.1%
前年度調査に比べて、製造業で「あり」との回答が減少
○「あり」はサービス業で最多

産業別に見ると、「あり」とする回答はサービス業で34.1%と多くなっている。

■図表9-1 2020年度の設備投資の実施及び予定(全産業877社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答62社を除く877社が対象。
2020年度の設備投資の実施及び予定

○前年調査から大きな変化なし

前年調査(図表9-2)と今回調査(図表9-1)を比較すると、製造業と建設業で「あり」とする回答割合がそれぞれ、8.2ポイント、7.9ポイント下落している。その一方で商業とサービス業については、ほぼ横ばいとなっている。

■図表9-2 2019年度の設備投資の実施及び予定(全産業524社)
※「景気動向調査No.116」(和歌山社会経済研究所、2019年9月実施)より
2019年度の設備投資の実施及び予定

10.設備投資による業績への影響【複数回答可】

「売上高の増加」との回答が41.8%まで増加する一方
「業績に効果なし」も34.2%まで増加

2020年度における設備投資について、実施した(または実施予定の)事業者に、その投資による業績への影響について質問したところ、「売上高の増加」とする回答が41.8%となっており、「販売費及び一般管理費の削減」(13.7%)、「売上原価の削減」(11.8%)とする回答が後に続く。また、「業績に効果なし」とする回答が34.2%見られた。

○「売上高の増加」は製造業に多い

産業別に見ると、「売上高の増加」との回答は、製造業で48.5%と多くなっている。「販売及び一般管理費の削減」との回答は、商業で多くなっている。

○前年調査と比べて「業績に効果なし」とする回答が増加

2015年以降、同一の質問を実施しているが、「業績に効果なし」とする回答が3年ぶりに増加した。製造業、サービス業をはじめ全ての産業で回答が増加した。

■図表10 2020年度の設備投資による業績への影響(全産業263社)※複数回答可
※「質問9 設備投資の実施及び予定」で「あり」と回答した264社のうち無回答1社を除く263社を集計対象としている。
2020年度の設備投資による業績への影響
(注)(  )内の値は前年度調査の値。「景気動向調査No.116」(2019年9月実施)を参照した。

11.6〜9月の売上状況

前年同月の売上高水準を100とした時
「70〜99」、「100以上」の事業者が増加傾向にある

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

前年の売上高水準を100とした時の本年6〜9月の各月の売上高水準を質問したところ、以下のような結果となった(6月については6月に実施した前回調査結果を引用)。

○製造業、商業において「70〜99」の事業者が増加傾向にある(「50〜69」が減少傾向)
○サービス業において「100以上」の事業者が増加傾向にある(「30未満」が減少傾向)

■図表11 6〜9月の売上状況(前年売上水準を100とした場合、全産業851社)
※アンケートを回収した939社のうち、無回答88社を除く851社が対象。
6〜9月の売上状況

6〜9月の売上状況

6〜9月の売上状況

6〜9月の売上状況

6〜9月の売上状況

(参考) 4〜9月の各月の売上状況

前年の売上高水準を100とした場合
全産業の平均値は6月を底に上昇傾向

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

■(参考)4〜9月の売上水準の平均値(前年売上水準を100とした場合)
4〜9月の売上水準の平均値

4〜9月の売上水準の平均値

4〜9月の売上水準の平均値

4〜9月の売上水準の平均値

4〜9月の売上水準の平均値


前年の売上高水準を100とした場合
多くの業種でやや上昇するも、一部の業種では厳しさが残る

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

前年の売上高水準を100とした場合の、本年各月の売上高水準の平均値を業種別に確認すると、以下のような結果となった。

○7〜8月にかけて多くの業種で売上高水準は上昇
○9月は前年同月に消費増税前の駆け込み需要が見られたことから反動減が見られる
○旅館・ホテル業、飲食業については、7〜9月期についても厳しい売上水準

■(参考)4〜9月の売上水準の平均値(前年売上水準を100とした場合、業種別)
4〜9月の売上水準の平均値

12.売上高減少の要因【複数回答可】

7〜9月期の売上減少要因としては
「人出減少」が半数を占める一方で、「長梅雨・猛暑」も影響

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

7〜9月のいずれかの月で売上高が前年水準を下回った事業者に対して、その要因を質問したところ、「コロナ禍に伴う人出減少」(50.0%)、「営業の自粛・感染症対策に伴う活動減」(39.5%)との回答が上位を占めた。

○商業、サービス業を中心にコロナ禍による業績への影響が顕著

産業別では、商業・サービス業において「コロナ禍に伴う人出減少」、「営業の自粛・感染症対策に伴う活動減」との回答が特に多くなっている。また、製造業においても「営業の自粛・感染症対策に伴う活動減」との回答が44.2%と多く見られた。

○「長梅雨・猛暑」が建設業、商業に影響

7月の長雨、8月の猛暑といった天候不順が、建設業、商業(衣料品・飲食料品小売業)の業績に悪影響を及ぼしている。天候不順に伴う工事遅延は建設業だけではなく、建築材料卸売業の業績にも影響を与えた。

■図表12 売上高減少の要因(全産業694社)※複数回答可
※7〜9月のいずれかの月で売上高が前年水準を下回った743社のうち無回答49社を除く694社が集計対象
売上高減少の要因

13.新型コロナに関連して実施している(した)対応策【複数回答可】

約半数の事業者が「出張・商談・営業の自粛」を実施
約2割が「営業時間の短縮」、「従業員の一時休業」を実施

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

新型コロナに関連して実施している(した)対応策を質問したところ、約半数の事業者が「出張・商談・営業の自粛」と回答。また、依然として約2割の事業者が「営業時間の短縮」、「従業員の一時休業」を実施している。「派遣社員の雇止め」、「従業員の解雇」については、現時点ではごくわずかとなっている。

○製造業で「出張・商談・営業の自粛」との回答が6割強

産業別では、製造業で「出張・商談・営業の自粛」との回答が62.0%と多く、食料品製造業(74.1%)、繊維製品製造業(70.8%)などで特に回答が多い。

○商業とサービス業で「営業時間の短縮」との回答がやや多い
○「従業員の一時休業」との回答が製造業で27.2%を占める

機械・機械部品製造業(41.4%)、鉄鋼・金属製品製造業(35.3%)、繊維製品製造業(33.3%)で特に回答が多い。

■図表13 新型コロナに関連して実施している(した)対応策(全産業610社)
※アンケートに回答した939社のうち無回答329社を除く610社が集計対象
新型コロナに関連して実施している(した)対応策

14.今後の経営において重要なキーワード【複数回答可】

約半数の事業者が「売上減への対応」と回答
「資金繰り」は35.9%、「ニーズの変化への対応」が22.2%

※調査期間は9/11〜9/28で、国内での感染者数は減少傾向となり、4連休には観光地で多くの人出が見られた

今後の経営において重要になるキーワードを質問したところ、「売上減への対応(固定費削減等)」が約半数を占めた。「感染症対策(3密回避、非接触等)」は43.4%で2番目に多い回答となっている。後には「資金繰り」(35.9%)、「ニーズの変化への対応(新規事業展開等)」(22.2%)が続く。

○製造業で「売上減への対応」との回答が6割強

産業別では、製造業で「売上減への対応」との回答が65.2%と商業の56.2%よりも多くなっており、「資金繰り」についても、42.9%と他産業よりも多い。「売上減への対応」では、鉄鋼・金属製品製造業(85.7%)で特に多く、「資金繰り」については、食料品製造業(54.5%)、木材・木工製品製造業(50.0%)で回答が多い。

○「ニーズの変化への対応」との回答は商業、製造業でやや多くなっている

■図表14 今後の経営において重要なキーワード(全産業868社)※複数回答可
※アンケートに回答した939社のうち無回答71社を除く868社が集計対象
今後の経営において重要なキーワード

おわりに

○県内景況BSIは依然として低い水準にあり、約半数が景況感を「悪い」と回答

新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言が発令された4〜6月期に比べて、景況BSIは上昇に転じるも、約半数の事業者が景況感を「悪い」と回答しており、景況BSIの水準も依然として低いままとなっている。

回答事業者の売上高水準(事業者平均値)を見ても、9月は前年比18.4%減となっており、業績状況にも依然として厳しさが見られる。感染状況にやや落ち着きが見られることから、街中の人出状況は改善してはいるものの、外食や教養・娯楽サービスの利用状況は低調のままとなっている。さらに、感染防止の観点から営業活動を自重する事業者も多く、業績改善に向けた取り組みを実施しづらい状況にある。県内製造業は機械・機械部品、鉄鋼・金属製品などにおいて、業績状況の悪化が続いており、人手過剰感が強く、3割弱の事業者が「従業員の一時休業」を実施した。

○見通しの県内景況BSIはほぼ横ばい。依然として先行き不透明感が強い

10〜12月期(見通し)については、景況BSIはほぼ横ばいで推移する。ただし、建設業やサービス業では景況BSIが下降する見通しとなっている。新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中で、先行き不透明感は依然として強いままとなっている。

○”ウィズコロナ”を前提に対策を講じる事業者が増加

上述の通り、県内景況BSIは7期ぶりに上昇に転じたものの、その水準は低く、先行きに対する不透明感は強いままとなっている。持続化給付金、実質無利子・無担保融資、雇用調整助成金などの国の政策効果もあり、倒産件数や完全失業率は低水準で推移している。ただし、10月以降、欧米を中心に再び新型コロナの新規感染者数は増加傾向にあり、経済活動に対する制限が強まっている。

このような状況の中で、県内事業者については、4〜6月期に比べれば、売上高水準は上昇したものの、全産業平均で前年比約2割減となっており、依然厳しい業況にある。”ウィズコロナ(コロナとの共存)”を前提とした事業運営が避けられないと考える事業者は増えており、取り組みも増加している。長期化するコロナ禍において、政策効果が剥落すれば、再び資金繰りなどが大きな問題となる。感染防止対策の徹底は言うまでもなく、コストカットといった自助努力に加えて、業界の垣根を超えた業務提携や他社との連携による雇用維持(兼業・副業等)といった取り組みも重要と考える。

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