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和歌山ブラぶらウォッチング

西正寺 〜武者小路実篤姉の菩提寺〜 (和歌山市和歌浦中)




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聖道山西正寺(浄土真宗本願寺派)。当山の創建は明應3(1494)年とされ、爾来五百余年にわたり法灯が継承されてきた。宝暦8(1758)年頃現在地に再建された。

この西正寺墓地の一角に武者小路実篤の6歳違いの姉、伊嘉子の墓がある。華族である伊嘉子は明治31年、学習院で講師をしていた平田敏雄と知り合い結婚。しかし翌年12月12日結核により夭折した(享年21)。夫である平田敏雄は和歌山生まれで海草郡長を親に持ち、東京帝国大学で化学を修めた。学習院で講師、後に東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大)で教授を務め、日本最初の女性化学者「黒田チカ」を育てた。日本の化学史に平田敏雄の名前は刻まれている。

西正寺は和歌浦の明光通りにつながる道沿いにある。五百余年続いた寺は平成16年修復されたが、道路に面した白壁には250年前の鬼瓦が埋め込まれている。境内は手入れが行き届き、住職のセンスが光る心安らぐ一角です。

この和歌浦の明光通り周辺には国登録有形文化財の旧家など、明治・大正・昭和時代を彷彿とさせる雰囲気が残っており、合わせて訪ねてみるのも良いでしょう。

(取材:萬羽)

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