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和歌山ブラぶらウォッチング

奠供山 〜明治の文豪逍遙の地〜 (和歌山市和歌浦)

奠供山頂上 当時の絵はがき

“奠供山”は和歌浦にある玉津島神社の裏にある山である。玉津島神社については他書に譲る。この奠供山の麓にかつて望海楼という旅館があり、旅館の裏手に観光客誘致を目的に当時東洋一という日本初の展望屋外エレベーター(明治43竣工)が建設された。このエレベーターによって容易に奠供山の頂上に降り立ち風光明媚な和歌浦湾を一望することができる当時としては画期的な設備であった。

さて、明治の文豪夏目漱石が和歌山市での講演の前日(明治44年8月14日)ここに宿泊した。この和歌浦エレベーターについて『行人』という小説に描かれている。

小説の中で「手摺りの所へ来て隣に見える東洋第一エレベーターと云う看板を眺めていた。此昇降器は普通のように家の下層から上層に通じているのとは違って地面から岩山の頂きまで引き上げる仕掛けであった。」と記述されている。更に「所にも似ず無風流な装置には違いないが、浅草にもまだない新しさが昨日から自分の注意を惹いていた。」と書かれており、漱石自身このエレベーターに好奇心をかき立てられている様子を窺い知ることが出来る。

このエレベーターは6年後の大正5年(1916)第一次世界大戦のため解体された。

奠供山頂上には当時を偲ぶアンカーボルトが残っている。

(取材:萬羽)

アンカーボルト   地図

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