ホーム | サイトマップ | リンク

ホーム > 機関誌 > バックナンバー > 21世紀わかやま Vol.53 > 株式会社 南紀白浜 富田の水

株式会社 南紀白浜 富田の水

研究部長 木下 雅夫

会社の概要

会社名 株式会社 南紀白浜 富田の水
代表者 代表取締役社長 加藤 正美
本社所在地 〒649-2324 和歌山県西牟婁郡白浜町十九渕778-2
  TEL 0739-45-1580  FAX 0739-45-0029
設立 1979年(昭和54年)4月7日
資本金 1,000万円
URL http://www.tondanomizu.co.jp/

世界に誇る紀州ブランド“南紀白浜 富田の水” ―この水で人々の健康に奉仕する―

代表取締役 加藤 正美氏
代表取締役 加藤 正美氏

地球は奇跡の星と言われる。その理由は、水と大気が織り成す生命の輪廻。
水は全ての生命の起源であり、存在するためのゆりかごである。
水がなければ、われわれ人間のみならず地球上の生物が生きられない。
水の重要性は言うまでもないことであるが、今あらためて問われているのは、その量だけではなく水そのものの質。
今回は、その水の質において、世界でも最高水準であることを6年連続して認められた「南紀白浜 富田の水」を生産出荷している、株式会社 南紀 富田の水 をご紹介する。

モンドセレクション
モンドセレクション
――モンドセレクション6年連続大金賞受賞おめでとうございます。

加藤 : ありがとうございます。大変な栄誉です。また、今回の受賞により、大金賞または金賞を3年連続して獲得した製品企業が選ばれる国際最高品質賞も2004年に続き2度目を受賞しました。これは、本当の意味で世界最高品質の製品と世界に認めていただいている証です。さらに、欧州の権威あるレストランやホテルのシェフによる品質審査会 …iTQi… においても同様に非常に高い評価をいただき、3年連続“2ツ星”☆☆ を獲得しました。「さわやかで健全、そして純な水で、清冽な味覚を与えてくれる。」「高級感、あか抜けした、そして上品な世界有数の最高品質の製品」という審査員の公式論評をいただきました。

水源地全景
水源地全景

「南紀白浜 富田の水」は100年以上前の伏流水。 ―まったくの自然そのものを自然のままに―

――では、世界最高の水はどうしてできたのでしょうか

加藤 : 自然界に存在する水はわれわれでは製造できません。それこそ自然の恵みなのです。この「南紀白浜 富田の水」はまったく自然の恵みの結晶です。
この地は昔から美味しい米の産地として有名でした。紀州徳川家へも献上し、年貢を免除されるほどでした。この山あいにある高瀬川は素晴らしい清流で、その透き通るような流れはホタルの名所でもあり、ヤマメ、川エビなども多く、また、この谷川の水で育った米は「おいしい谷の米」として今でも人気があります。このような汚染されていない広大な森林の中に水源地を持っているのです。「南紀白浜 富田の水」は、この森林の地下から湧き出る水なのです。

――しかし、ただ広くきれいな土地から湧き出るというだけでは、他にもたくさんそのような場所はあると思いますが、「南紀白浜 富田の水」とはどこに違いがあるのでしょうか。

加藤 : そうですね。日本のような気候と地理的状況であれば、そのような場所は探せばいたるところにあるでしょう。現に、いわゆるミネラル・ウォーターという飲料を製造しているのは全国各地にあります。大手メーカーだけではなく、地方地元業者もどんどん事業参入しています。しかし、「南紀白浜 富田の水」の特徴は、その水源形成と湧き出る状況なのです。
水源形成は、ボーリング時に確認したのですが、当水源地下約20メートルにある、太古の昔に巨木が灼熱の溶岩によって焼かれてできた炭化層と、岩盤地下90メートルの細層砂岩層による濾過された伏流水…地下水脈…です。
湧き出る状況とは、自噴…自然に湧き出る水… のみを製品化しているということなのです。水源地に掘削してポンプでくみ上げるということをしていないのです。通常、ほとんどのメーカーは、特に大手のメーカーはポンプによる汲み上げ方式です。産出量を確保するためには最適の方式であり、企業経営の点からも当然の設備ですが、当社はポンプを利用していません。自噴式とポンプ式が大きな違いです。その上、この水は最低100年以上も前のもので水質汚染されていることはありません。水汲み場の周囲、水源地周辺は熊野連山に囲まれた自然環境をそのまま守っている地域です。

自噴式
自噴式
水汲み場
水汲み場
――自噴式の特徴とは。ポンプ式との差はどういったところですか。

加藤 : 今、申し上げたように自噴式は地下の水源から自然に湧き出る水の利用ということです。地下に溜まる水や地下水脈は自然の現象として、それこそ長い年月をかけて形成されたものです。地下の状況にもよりますが、地下水脈の水は、その水圧や地形により外部に押し出されてきます。これが自噴です。これは、長い年月をかけた自然のサイクルによる結果であり、何ら人為的な力をかけていません。この結果、地下水脈の水はほぼ一定の水量と水の状態を保つことが出来、水質は安定するのです。ポンプ式では水質は安定しないと言われています。ポンプで強制的にくみ上げるのですから、水源内の水は大きく動くわけです。その結果、自然のサイクルは崩れ水質は安定しないと言われています。
先ほど申し上げた、モンドセレクション大金賞を6年連続受賞、また、国際最高品質賞を2度も受賞できたのは、実は、この自噴式によるものだからなのです。つまり、ある年だけ厳しい品質条件をクリアし審査に合格するだけではなく、毎年この審査に合格するということは、水質が常に一定で安定しているということが絶対条件となるからです。世界的に見ても富田の水に及ぶものはないと思っています。

――自噴式のメリットはよくわかりましたが、生産量の増大にはつながりにくいのでは。事業規模の拡大には貢献しないのでは。

加藤 : そのとおりですが、今のところ、自噴式にこだわっています。品質の保持がもっとも大きな理由です。現在91メートルの深度からの湧出ですが、ポンプをかけたり、もっと深く掘ったりすれば湧出量が増え生産量が増大しますが、あくまでも自噴式でいきたいと思っています。また他のポイントを何本もボーリングしたりすればと考えますが、自噴式井戸を掘り当てるのは宝くじに当たるようなものです。
現在の湧出水量は150トン/日前後です。そのうち製品化しているのは5分の1程度で、残りは一般に開放しています。敷地内の附属の給水スタンドがあるのですが、そこでもこちらに来られたお客様に開放しています。現在、年間約10万人の方が水汲みに訪れています。残りは隣接の川に放流しています。もっと製品化しようとすれば、生産設備の拡充が必要となってきますので計画中です。これは今後の取り組みになります。
また、製品は現在、合成の袋に充填注入して出荷しています。ペットボトルへの充填は行っていません。これは、費用対効果の点で判断していますが、これも今後の検討になります。製品は合成の袋に充填していると申しましたが、賞味期限は1年としています。数年放置しても腐らないのですが、安全のために1年としています。袋は焼却してもダイオキシンを発生しない製品ですので、ごみ箱に捨てることができ、マンション等の住民に人気があります。

毎日飲む水の条件―飲んで美味しく、たくさん飲んでも気持ちが悪くならない、体に有害でないことが重要。

――富田の水は世界のお墨付き、ブランド品。他のミネラル・ウォーターとの違いは水源形成と湧出の状況の違いと説明いただきましたが、その他に、他の飲用水との違いは何かありますか。飲用水としてのポイントで説明してください。

加藤 : わが国で飲用水という場合、50項目の水質基準を満たさなければなりません。その項目には、一般細菌が1ミリリットル中100以上、また、大腸菌が検出されたりすると不合格になります。富田の水も当然これらの基準をクリアしています。一般細菌は30以下です。しかもその細菌は良質なもので、ヨーロッパではむしろ含まれていなければならないというものです。また、50項目以外に、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ダイオキシン、PCB等の有害物質はもちろん一切含まれていません。硬度は56(1リットル中ミネラル含有56ミリグラム)。軟水で弱アルカリ性です。
また、栄養成分は次のようになっています。

栄養成分表示(1000ミリリットル当り)

エネルギー 0kcal たんぱく質 0
脂質 0 炭水化物 0
カルシウム 16mg マグネシウム 3.8 mg
カリウム 0.7 mg ナトリウム 13 mg
灰分 0g 水分 1,000g
硬度 56 mg/L Ph値 8.2

いろいろ調査をしようとして、平成4年5月から汲んだ水の一部をビンに充填して外空気の触れるところに放置しています。そして汲み置いてから数年後に、10人の方に1ヶ月間その水を飲んでいただいたところ、すべての方から、「おいしいうえにたくさん飲んでもお腹をこわさない。」との感想が寄せられました。長期間放置しても腐らず、むしろ汲んだ直後の水より、むしろまろやかで飲みやすいという評価が出たのです。この水を平成10年7月に(財)日本食品分析センターで水質検査したところ、ヒトに有害でない細菌が1ミリリットル中5,500になっていました。この細菌はたとえ10万個あったとしてもヒトには無害との分析センターの回答でした。細菌には生物に有益な細菌が数多く存在しています。「南紀白浜 富田の水」もこれらの細菌に守られていると思っています。

始めに申し上げた、ヨーロッパでの大変名誉ある賞をいただいたのも、飲んで美味しいということと、たくさん飲んでも下痢をしたり気持ちが悪くならない、ということが大きな理由だと思います。ヨーロッパでは、日本と違ってたくさんミネラル・ウォーターを飲んでいます。無味無臭でのど越しが美味しく、体に有害でない水はとっても貴重なのでしょう。

置き水
置き水
石柱
石柱

「一日一升、転ばぬ先の杖 医薬がどんなに進んでも この泉の水に勝る妙薬はなし」  この水で人々の健康に奉仕する

――この素晴らしい環境があるから、また、その品質を守ろうという社長の強い意志があるからこそ、紀州が誇れる世界ブランドに成長したと感じます。最後に、「南紀白浜 富田の水」への想いをお伺いします。

加藤 : 健康はすべての人間にとってもっとも重要なことです。そういう意味で、食の重要性が今盛んに言われていますが、人間は、食を絶っても良質の水さえあれば2ヶ月は生きていられるとも言われています。毎日飲む水だから良質でなければなりません。私も、胃病や眼病、腰痛等いくつかの慢性疾患に悩まされていましたが、長い闘病の末に、天然の良い水をたくさん飲むことこそ病解決の最良の道との結論に達しました。そして、自分自身でこの天然の良い水探しを始め、幸いにもこの地の「富田の水」にめぐり会えたのです。この水で人々の健康に奉仕することが私の最大の喜びなのです。最近も、持病の糖尿病に効果があったと喜びの声を直接ご報告に来られたお客様がいらっしゃいました。このような喜びの声が今、たくさん寄せられています。詳しくは当社のHPに掲載していますのでご覧ください。

「一日一升、転ばぬ先の杖 医薬がどんなに進んでも この泉の水に勝る妙薬はなし」

当社の水汲み場に、この言葉を刻み込んだ石柱を建てました。長年、良い水を追い求め、駆けずり回った末に掘り当てた私の感慨そのままの言葉です。
一人でも多くの方に天然の良い水である「南紀富田の水」を飲んでいただき、元気で充実した日々を送っていただくことが私の願いであり、想いです。


−後記―

生命の営みに欠かせない水。食物を通じて体内に摂取される水分もあるが、直接飲料として飲む水が極めて重要なのは論を待たない。

飲料としての水については、日本は、水資源の豊富さと化学的技術処理・管理の緻密さから上水道への信頼性が世界でもトップクラスであるが、最近では、必ずしもそうとはいえない情勢だ。上水道の塩素殺菌やカルキが、発ガン性を疑われている「トリハロメタン」に変貌すると言われているからだ。

その影響もあり、今、「ミネラル・ウォーター」ブームといわれている。実際、国民一人当りのミネラル・ウォーター消費量は、2000年の8.6リットル/年から2006年には18.4リットル/年と2倍以上の伸びとなっている。(日本貿易統計、日本ミネラルウォーター協会などによる)世界のミネラル・ウォーター先進国、特にヨーロッパ諸国(2005年:単位同様/フランス:156.2/イタリア:168.3/スペイン:168.7)には遠く及ばないが、統計上だけではなく消費者の視点からも、わが国ではまだまだ需要が伸びていくとの実感が強い。ちなみに、アメリカでは80.6リットル/年、カナダ42.3リットル/年となっている。

そんな中、世界においてその品質を認められた紀州ウォーター「南紀白浜 富田の水」の真髄を確かめに現地を訪れ、加藤社長にお話をお伺いした。

社長ご自身の経験に基づく天然の良い水の重要性と、そしてこの地の「南紀白浜 富田の水」に至った道のり。安心できる天然の良い水とはどんな条件なのか、また、その条件を守るための信念を聞くことが出来た。その信念があるからこそ、世界に認められたものを提供できているのだ。そして、この水を育成している自然環境の素晴らしさ、その保護の重要性をあらためて認識してその地を後にした。

もちろん、“奇跡の水”の入ったコップを手にして……

(2007.12)
(執筆者の所属、役職等は発表当時のものです)

このページのトップへ